&620
「これは……どういう……」
困惑してるね。まあ無理もない。だって彼はおもう「終わってた」はずの存在なんだから。一番最初に犠牲になった神としてね。でも今……ここに復活した。世界が転生したことで、修正が入ったからだ。
そしてそれは彼……「ゼーファス」だけじゃない。宇宙が新たに転生したのなら、「宇宙」としての体裁が必要だ。だからこそ、世界はその体裁の為に、壊れた宇宙を取り戻す。
そして宇宙は神が管理してて、そして龍や竜がいるのも当然だ。今までの宇宙……そして今まで食われた存在全ては今……ここに新たに転生した。
「おめでとう皆さん。帰ってきてそうそう悪いけど、最終決戦です!」
私は混乱してるであろう人たちに通じるように、私の力で強制的にこの声を届けてる。聞かないなんて不可能だ。混乱してるだろうけど、無駄な事はやってられないんだよ。ほら……始祖の龍が激怒だからね。全く別にこの程度の宇宙がなくてもあいつは強いだろうに。
わかるよ? 長年待ち続けてた遊び場……それを取り上げられたような気分なんだろう。それは嫌だよね。さっさと切り替えて次に行けばいいのに……あくまでも食い尽くすことを奴は望んでる。アーミュラもさっきはこっちで転生の手伝いをしてくれたのに、もう後は始祖の龍に寄り添うことに決めたのか、あいつと一緒にいるしね。
まあよく許したな……っておもうよ。あんな事されたのに、始祖の龍はよくアーミュラを許したよね。パートナーとはそれだけ特別なんだろう。それはいい。とりあえず最終決戦に向けて、皆の意識をそっちに向けさせないといけない。
「あなた達は転生されました。宇宙とともに、新たな生が与えられた。今や全く新たな理で動くあなた達は始祖の龍と戦うことも叶うでしょう。でも忘れてはいけません。あなた達を支える宇宙もまた、転生したばかりということを。
つまりはここで死ぬともう復活はありません。生き残るには始祖の龍を倒すか追い払うしかないのです。もう一度言いましょう。これが最終決戦です!!」
私は端的に、わかりやすく現状を伝えてあげた。しょうがない。だってそんなこっちにばかり奇跡が起きるわけないじゃん。代償はちゃんとある。宇宙も神も竜達も復活したばかり、エネルギーははっきり言って足りてない。
だから皆の命は一度きりだ。仕方ない。だって神とかの不死性は豊富なエネルギーと自身の宇宙によって担保されてたんだ。それがリセットされたんだよ? 何回も復活出来るわけないよね?
でも戦いは避けられない。ここで戦わないのはまた死を受け入れるのと同義だからだ。




