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&536

「ようやくね。これでちょっとは楽出来る」


 そんな風につぶやいてウサギっこは息を吐く。まあけど油断はしない。実際死は遠ざかったといっても、始祖の龍が確定させた死を回避するのは至難の業だ。どこから『死』がとんでくるかわかんない。だから空間移動を使って距離をおく。ちょっと離れたところからみると、沢山の神と竜がいるのがわかった。


「いつのまに? 誰もがやっぱり空間移動使えるのね」


 ウサギっこはそんな風に思った。だってウサギっ子は自分をそこまで特別? なんて思ってない。なんかラーゼそれに付き従う龍もすごい! こんな前例は見たことない!! とか言ってたけど……


「やっぱり……」


 自分のこの力はそんなに大層ではない。だってあれだけの神が使ってるじゃん……である。まあ空間移動くらい神はできるよねって感じ。だってなにせ宇宙は広い。それこそ星の内部のスケール感じゃない。ウサギっ子が自分が旅してた距離……それはとても大変な思いをして過ごしたわけだけど、その距離なんてのはこの宇宙のスケール感ではそれこそ指で表現されるくらいの「たったこれだけ」――くらいの距離なんだ。

 だからこそ、空間移動とか神にはマストな能力というか? そんな平々凡々なウサギっ子がこれ以上始祖の龍と戦うのはもういいかと思う。うんうん……あとはヴァラヴァレレイドを回収して戻ればいいやって思ってる。

 でも……


『ようやく来たか!! 遅いぞ!!』


 そんな風にノリノリでいってるヴァラヴァレレイド。あの龍……好戦的すぎる。うまくラーゼには隠してるつもりなんだろうけど……他の奴にはあいつあたりが強い。ウサギっ子はまだ表面上は丁寧に接してるし、ウサギっ子がラーゼのお気に入り……とも認識してるからヴァラヴァレレイドもそこまで高圧的にはこないが……ウサギっ子は知ってる。あいつは結構傲慢なのだ。


「ヴァラヴァレレイド、寝ぼけたことを言わないで。あんたのために来たわけじゃないわ」


 そんな風にいうのはカサノヴァだ。ウサギっこは「何あの頭?」――と困惑する。だって身長くらいに大きな髪がドリルのようで……理解ができない。しかも色もめっちゃ派手だ。そんなカサノヴァはいう。


「さあ、あなたたちの魂は私が預かってる。遠慮なく始祖の龍と共に散りなさい!」


 ――てね。

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