魔法を使えない僕は、魔力を具現化する力を手に入れる～悪役の座を追放された令嬢に命を救われたので、恩返しに全力を尽くします～～

世界は【魔法】で満ちている。
人々は身体に流れる魔力を変換し、火、水、風、土のいずれかの属性として放出することが出来る。

だが、アウラ・リレイズは生まれながらにして【魔法】を扱うことが出来なかった。
アウラは【魔法】が使えないながらも、街から離れて畑を耕す生活を送っていた。

ある日のこと、畑を国王の息子に水没させられたアウラは、願いを叶える祠の存在をしる。願いを叶えるため、森へ向かったアウラは獣に襲われ命を落としそうになる。
危機を救ったのは悪役令嬢になり切り過ぎたため、妹によって悪役令嬢を追放された少女――フルム・フォンテインだった。

願いを意外な形で叶えたアウラは【魔力】を【放出】するという力を手に入れた。
【魔法】に変換しないため、100％の効率で扱うことができ、更には詠唱さえも必要ない、戦闘に特化した力だった。

過去に戻ると言うフルムの――片恋した相手の願いを叶えるため、アウラは【放出】の力を鍛えて強くなる。