表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
小悪魔とヤンデレは混ぜるな危険  作者: ナシナラ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

2/10

1:美少女たるもの



「リリス嬢、あなたのように可憐で美しいこの花をどうか受け取ってほしい」


「まぁ素敵!ありがとう、ベッドの横に飾って眠る前にあなたの事を思い出すわ……あ、でもそしたら眠れなくなってしまうかも…なんてね」

そう言って花束を胸に抱き真面目そうな彼を上目遣いで見つめると彼は顔を真っ赤に染める


「花はいつか枯れてしまうさ、僕はリリーちゃんの美しい瞳をそのまま閉じ込めたようなピンクダイヤを君に贈らせて欲しい」


「なんて綺麗なの!ありがとう、こんな美しい宝石を見るのは初めて!ネックレスに加工してずっと身に付けてもいーい?」

受け取ったピンクダイヤを胸元に当て軟派そうな彼をトロンとした目で見つめると彼は口元を手で覆う


寄せられた好意全てに応える事はできないけど、私は出来るだけ相手が喜びそうな返事をする

小悪魔だなんだと陰で言われる事もあるけれど、そんなのは私にとってただの褒め言葉だ。

だって、この学園は自由に恋愛できる場所

恋をする相手の選択肢は多い方が良いでしょう?


睨み合う彼らを不安そうな顔で見つめる

その顔もまた計算された表情だった



「へぇ…じゃあ僕は屋敷を用意するよ。そこには僕とリリーの二人だけだ。邪魔な者は誰も居ないよ。着替えもお風呂も全部僕がお世話してあげる。リリーは僕に愛されるだけでいいんだよ」


ね、素敵でしょ?と耳元で囁きながら後ろから抱き締められる。その溶けそうなほどの甘い声にゾワリと全身に鳥肌が立つ「きゃあ、なに!?」

腕から抜け出し振り返るとそこに立っていたのは予想通りの人物。レオノール・フォン・アステリア

この国唯一の公爵家の嫡男で…私の婚約者(じゃまもの)


「あ…じゃあ我々はこれで…」と、さっきまで私に頬を染めいていた彼らは顔を青白くし、逃げるように去って行った。


隣に立つ男をキッと睨んでも素知らぬ顔で。私の手から花束とピンクダイヤを奪い取り、まるでゴミのように窓の外へ投げ捨てたレオノールは、その高い背を屈め私の顔を覗き込む


「そんなにお仕置きされたいの?リリー」

私の頬をゆっくりと撫でた手が首元へ下りる


「首輪を付けようか?それともこのまま締め上げて殺しちゃおうか…」

なんてね、冗談だよ。と冷たく笑ったレオノールが首元に唇を寄せる。「やだ…」と身じろいだ時にはもうチクリとした痛みが走っていた。


「やめて!レオのばか!どうしていつも私の邪魔をするの!」と涙目になりながら、力いっぱい彼を突き飛ばし走って逃げる。


そんな私を教室で出迎えてくれたのは

セシリア・ミハルトン。私の親友だ


「あらあら、そんな目立つマーキングされちゃって」


ニヤニヤと笑うセシルをジロリと睨み机に突っ伏する

「もうやだぁ!いつもレオが邪魔するの!私は自由に色んな人と恋をしたいのに!!」


「はいはい、まったく何がそんなに不満なのよ?誰もが羨む麗しき公爵家の嫡男よ?この学園で一番の優良物件じゃない。それにあんなに愛されて、女冥利に尽きるでしょ」


「…今どき政略結婚だなんて。レオだって家のために私に執着してるだけよ。私を本当に好きなわけじゃないわ。私は、ちゃんと誰かに選ばれたいの。私じゃないとダメじゃないと嫌なの!」


私だって侯爵令嬢だ。今どき古いとは言っても

公爵家との婚約が大事な事はちゃんと分かってる。

でも、それでも私は昔から憧れていた恋愛小説のような、国王様と王妃様のような、恋をしてみたかった。


「まぁそれもそうか…この学園で入学前からの婚約はあなた達だけだものね。」

しょうがないわねぇ。と子供を相手にするみたいにヨシヨシと頭を撫でてくれるセシルの手の温もりと優しさで

首輪のような赤い痕(マーキング)の息苦しさが、少し楽になったような気がした。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ