闇の王と光の天使《アンゲル王国に伝わる伝承》
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これは、アンゲル王国に古くから伝わるお話。
ーーーその昔、この世界は「闇」の力を持つ王によって支配されていました。
王は強大な力も、圧倒的な美貌も、膨大な知識も。
全てを手にしていましたが、唯一、「愛する心」だけは持っていませんでした。
そんな王を哀れに思った神は、その王のもとへ、一人の天使の娘を遣わせます。
娘はその温かな光の力で王を照らし、孤独な心を柔らかに包み込みました。
次第に娘は、王を心から愛するようになり、そして、娘の愛に触れた王にも、いつしか「愛する心」が芽生えるようになったのです。
しかし、幸せな日々は長くは続きません。
神は、娘に天界へ戻ってくるようにと命じたのです。
娘が天界へ戻れば、二人はもう二度と会うことはないでしょう。王は深く深く、絶望しました。
するとそこへ、悪魔が甘く囁きます。
《俺ガ、願イヲ叶エテヤロウカ?》
悪魔と契約を結んだ王は、娘を天使から人間に変え、二度と天界へ戻れないようにしてしまったのです。
しかし、王の願いをかなえると、悪魔はその代償にと王の命を求めました。
悪魔によって王の命が刈り取られようとしたそのとき、娘は自らに残った光の力を全て使って悪魔を封印し、王の命を守りました。
自らの生命力も、力を全て使い果たしてしまった娘は、そのまま永い眠りにつき、二度と目覚めることはありませんでした。
王は、最愛の娘の命と引き換えに、自らを犠牲にする程の、娘の深い深い愛を知ることとなったのですーーー。
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