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Lv20到達

 カサカサ……。


 黒つや虫が集まってくる。

 距離がある場合は、ディレイショットで保険をかけておく。

 数が多いので、意外と当たってくれる。


 ビュン!


 手前にいる黒つや虫に、矢を放つ。

 当然避けられるけど、距離調整ができればいい。

 足並みがそろったところで、りょーちゃんの近くへ。


 ズババババ!


 ド根性が発動した黒つや虫を、弓でぺちぺち叩いていく。

 復活してもHPは1なので、弓のままでも問題ない。


 カサカサ……。


 また次がきたので、同じように行動していく。

 天井からも降ってくるので、気が抜けない。


 ぷしゅーん。


 りょーちゃんのほうに敵がたまっていたので、スロウショットを当てる。

 硬直中に攻撃されるけど、りょーちゃんさえ無事なら問題ない。


 ズババババ!


 大量に巻き込んだので、かなりの数の黒つや虫が生き残る。

 これ、ボクも範囲攻撃を取ったほうがいいかな?

 追い打ち用にあるだけでも違う気がする。

 スキルポイントとの相談になるし、またあとでチェックしておこう。


 チュウチュウ。


 黄ふさ獣がきた。

 近づきながら、相手の出方を見る。


 バリバリバリ。


 詠唱がきたので、ディレイショット。

 即キャンセルダッシュで接近する。

 その動きに反応し、詠唱を止めて低く構える。


 ズシャ!


 横から飛んでくる衝撃波。

 ステップ持ち替えをして、すぐにスキルの準備。


 ぶすり。


 遅れてやってきた矢が刺さる。

 タイミングがギリギリだけど、間に合うかな?


 ぽっこーん!


 間に合った。

 黄ふさ獣の体が宙を舞う。


 ぼとり。


 落下した先に、短剣を光らせているりょーちゃん。

 

 ザシュ!


 がっつりとオーバーキルをして、黄ふさ獣を倒す。

 ピッタリなタイミング。

 いつもこちらの行動を先読みしてくれるから、りょーちゃんとのペアは楽しい。


 テレレレッテレー♪


『レベルが1上がりました!』


 ちょうどレベルが上がり、目標の20に到達する。


『新しいクエストが届きました』


 レベル20クエストも届いた。


「そんなに時間かからなかっただろ」

「そうだね」


 時計を見ると、まだ30分くらいしかたっていなかった。

 ノンストップでひたすら狩り続けていたせいか、ずいぶん長いことやっている気になっていた。


「戻るか」

「うん」


 ここにいたら、またすぐに囲まれてしまう。

 帰還の羽を取り出して、それを投げ……。


「あの……」

「?」


 ひょこっとナビ子さんが出てくる。

 そういえば、このダンジョンに入った時に、何か言っていたような……?


「信じて送り出したロリっ子が汚らわしい蟲たちに○○れちゃって子孫繁栄のための○○○○にされて嫌がるその体を押さえつけて無理やり○○○した○○○をそのきつきつ○○○○に○○○を○○○○られて強制○○○○○プレイはまだですか?」

「えっと……ピー音が多くて、よくわからなかったです」


 NGワードに引っかかってるのかな?

 口の動きとは違う音が聞こえてくる。


「こちとら全裸待機してたんですよ!?」

「? ナビ子さん、服を着ていますよね?」

「装備なし状態でコレなんすよ」

「そうなのですか」


 デフォルトの状態で服を着た設定になってるらしい。


「もう心の○○○がボルケーノ……って、今、冒険者様とお話し中なんですけど! ……えっ? NGワードの連続使用で連行? いや、どうせ聞こえないからいいじゃん……あ、ちょ、待っ……あーっ!!」


 ナビ子さんの姿が消える。

 誰かと話してたみたいだけど、またお仕事の関係かな?

 いろいろと対応しなきゃいけないみたいで、ナビ子さんも大変だ。


「戻ろっか」

「ああ」


 帰還の羽を投げて、町へ戻る。




「こっちの町に戻るんだ」


 きっちり区画整理された町並み。

 マップで確認すると、2町の中央付近だった。


「直前に訪れた町に飛ぶからな」


 続いて、りょーちゃんも戻ってくる。


「いきなり後半の町に行っちゃったら、大変なことになりそう」

「死に戻りなら町選べる」

「それなら安心……なのかな?」


 死ぬのが前提、みたいなゲームになっているけど。


「靴拾ったけど使うか?」

「いいの?」

「店売りしてもたいした額にならない」


 トレードで靴を出してくる。

 受け取ってアイテム説明を見る。



 つやのある靴:黒つや虫が大事に抱えていた靴。つやつやテカテカしてる。

 カテゴリー:靴

 防御力:1

 スロット:0



「あれ?」


 今装備している『布の靴』の性能が、防御力1、スロット0。


「これって、性能は一緒なの?」


 このゲームに耐久度のシステムはないので、見た目以外はまったく同じ物。

 特に意味はないけど、なんとなくレアっぽい装備とか?


「小数点以下の数値もあるから、実際には『1.0』と『1.2』の違いがある」

「その細かい分も計算するの?」

「四捨五入するから、他の装備と合わせて『1.5』以上になれば効果が出る」

「なるほど」


 現状では効果がないけど、装備を変えていくうちに『布の靴』以上になる可能性があるかも?

 いつまでも初期装備のままでいるわけにもいかないし、履き替えておこう。


『つやのある靴を装備しました!』


 装備メニューで操作すると、瞬時に装備が切り替わった。

 履き心地は……変わらないかな?

 自然と体にフィットする作りになっているので、これといった変化は感じられない。

 見た目も……。


「……」

「どうした?」

「ううん……」


 足元を見下ろすと、嫌でも自分の服装が目に入る。

 なるべく気にしないようにはしているけど、やっぱり恥ずかしい……。

 スカート部分が長いので、足元はあまり見えないかも。


「ありがとう、りょーちゃん」


 なんにせよ、初期装備から一歩前進した。

 まだ頭や腕、アクセサリーなど、装備してない部分がたくさんある。

 この調子でそろえていきたい。

 全財産が今……ようやく1000Gを超えたところ。

 ゆっくりためていこう。


「まずは20クエか」

「そうだね」


 クエスト開始は、レベル10クエストの時と同じ『ニール』さん。

 ワープゲートまで歩いていき、最初の町へと飛ぶ。




「……」


 いつもの町の雰囲気。

 一番最初に訪れた町のせいか、こっちのほうが落ち着く。

 人の多さは……どっちも同じくらいかな?

 こういった町が、全部で5つもある。

 総人口はすごいことになりそうだ。

 いろいろと消耗品を使ったし、道具屋で補充していこう。


「いらっしゃいませ」


 近くの道具屋さんに寄ると、きれいなお姉さんが店番をしていた。

 髪を三つ編みにしていて、お花がいっぱい付いている。

 マップで確認すると、この町にも何個か道具屋さんがある。

 ゲートから近いせいもあるのか、ここが一番人が多い。


「えーと……」


 まずは矢を補充して……ポーションとかも必要だよね。

 ヒールだけではどうしようもない場面もあるので、なるべく多く持っておきたい。


 ブピー!


 たくさん購入しようとしたら、途中で数値が止まる。

 それ以上増やそうとしても、効果音が鳴るだけで増やせなかった。


「所持制限(※1)があるんだね」


 初心者ポーションが、残り8個。

 購入可能なポーションが、22個。

 ポーション系の上限は、30個かな?

 復活薬のほうは、合計で10個までしか持てないっぽい。

 こまめに買い直さないと、ダンジョンの途中でなくなりそう。


(STR)増やすか、所持量増加のスキルで増やせる。あとは専用のカバン買うか、荷物用カートを手に入れるか」

「どうしようかな」


 支援型だとSTRは伸ばしづらいし、スキルポイントにも余裕はない。

 カバンやカートの値段はわからないけど、現状で手に届くとは思えない。

 矢をたくさん買ったので、また1000G切っちゃったし。


「リザレクション覚えたり、ヒールの回復量増やすほうがいいかな?」


 アイテム量を増やすのではなく、アイテム消費量を減らす方向も考えられる。

 MP消費は厳しそうだけど、ゆっくり攻略するならノーアイテムで回れる可能性も。


SP(スキルポイント)に余裕があるなら、それが手っ取り早いな」

「余裕があればね……」


 覚えたいスキルが多すぎる。

 スキルポイントを集めるためには、レベルを上げる必要がある。

 レベルをサクサク上げるには、いろんなスキルを覚える必要がある。

 なんとももどかしい感じ。

 このゲームでは小数点以下を切り捨てているため、実際は小数点以下の確率でうんぬん。


※1、所持制限:アイテムごとに持てる上限が決まっている。

 初期ステータスだと、ポーション系30個、復活薬10個。

 ドロップした素材なんかは、99個×空いているカバンの枠の数。

 『鉄製の鎧が何個も持てるのにポーション30個しか持てないっておかしいじゃねぇか!』と無理やり突っ込もうとすると、カバンが泣く。

 現実世界で説明すると、ネジを何点か買っただけなのに、巨大な箱で厳重に包装され、さらに別々の箱で1つずつ送られてくるamaz○nみたいな状態。

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