同世代
「ひとまずお嬢様の出生については置いておきましょう。お嬢様が気に病むようだったらナーランがサポートしてくれ」
「かしこまりました」
「それよりも問題なのが……年齢差ですな」
「可愛らしくて魅力的だとは思いますが、美人とウワサになっていた公爵令嬢の代わり務めるとなると……」
うーん、と2人が頭を抱える。
性別以外にもいろいろと違いがあるようだ。
「フローレイズさんは何歳なのでしょうか?」
「今年で12歳になります。学園の入学規定が12~17歳ですから最年少入学を果たして公爵家の実力を示す予定でした」
「それなら年齢の問題は大丈夫です」
ボクと同年代。
この世界の学園はだいたい中学~高校に該当するようだ。
「?」
「?」
ナーランさんとカールさんが首をかしげる。
「生まれた月によって学年は違うかもしれませんが、ボクと同世代です」
「……失礼ながら、お嬢様の体格ですとどう好意的にとらえても12歳には見えないかと」
「そのドレスはフローレイズお嬢様が5歳の時にお召しになっていたものです」
「えっ?」
5歳……?
あらためてドレスをよく見る。
急ごしらえで丈を合わせたのか、袖や裾などがちょっと長い。
リボンで隠してあるけど、ウエストの辺りで詰めたようなあとも。
「……」
5歳……。
フローレイズさんの成長が特別早かった可能性を考えても、5歳……。
「それでも同世代です。年齢は大丈夫です」
「?」
「?」
何度も首をかしげる2人。
なかなか信じてもらえない。
かなり小さい子だと思われていたのかも。
「どういうことなんだナーラン?」
「さすがにこればかりは私にもわかりかねます。年齢を数え間違えるにしても倍以上盛るのは……」
「もしや、満足に食事を与えられない劣悪な環境で育ってきたのでは……」
「!!!」
「体の成長を止めて無理やり男として生かされてきた可能性もありそうだな。我が国にとっては虐待にも等しい行いだ」
「リー! テア! 今すぐお嬢様のために栄養たっぷり極上メニューを!」
「あの……食事はちゃんととっています。人よりほんの少しだけ成長が遅いだけです」
そろそろぐっと背が伸びてくるはず。
体重も増えてマッチョにもなれるはず。
「身長の問題さえクリアできればなんとか……いや、顔もだいぶ幼いか」
「がっつり盛り盛りシークレットシューズと、魅惑のセクシー化粧セットをご用意いたします」
「いろいろ盛ってもさすがに無理がありそうだが……魔法の才能だけでゴリ押せるか?」
「私はお嬢様の魔法を拝見していないので何とも言えません」
頭を悩ませる2人。
いろいろと無理があるクエストなのかもしれない。
12歳で単身海賊団に乗り込んでカットラス振り回すフローレイズお嬢様(本物)。




