08-03.久しぶりの日常?
「「イェ~イ♪」」
「良いわね良いわね♪ 二人とも似合ってるわ♪」
お揃いでポーズを決めるユーシャと母さんの周りで、ゆーちゃんが指で四角い枠を作って動き回っている。
にしても、二人とも本当によく似合っているな。なんかちょっとギャルいけど。まあ良いだろう。母さんも珍しく喜んで服を着てくれたし。後でアカネにも見せてやりたいな。折角付き合ってくれたのだから。
「ギンちゃん。フーちゃんのは?」
「……すまん」
「ぐすん」
「仕方ありませんね。どうぞ。フーちゃん」
ルベドがさくっと同じ服を作り出してくれた。
「ありがとー! ルーちゃん!」
ありがとう。ルベド。お陰で助かったよ。
「ふふ♪」
ウインクが飛んできた。
「フーちゃんも~!!」
早速着替えたフーちゃんがユーシャと母さんに飛びついて抱きとめられた。
「長くなりそうだな。先に戻っていようか」
「あ! ギンカ! 私も行きますよ!」
ネル姉さんが身体の中に入ってきた。
『!?』
オトヒメの慌てた気配がする。
クルスとコルピスは動じていないようだ。
「ルベドとニタス姉さんは?」
「残念ながら」
「こちらは気にするな」
そっか。二人とも状況はあれから変わっていないもんね。体感十年も経ったからそれすら妙に感じてしまうな。
「無理しないでね。手伝えることがあればなんでもするからね」
「はい♪ ギンカ♪」
「うむ。ギンカもな」
母さんをお願いね。姉さんたち。
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「キトリにも会いたいな」
『まだ会っていないんですか?』
「うむ。レティの中から出てこなかったのだ」
『まったく。キトリは気が利きませんね』
「そう言わんでおくれ」
「呼んだ?」
転移門を潜ってキトリが現れた。
姉さんが呼んでくれたようだ。
「久しぶりだな。キトリ」
取り敢えず抱きしめた。
「ああそっか。ごめんごめん。久しぶり。エリちゃん」
キトリからも抱きしめ返してくれた。
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「先生! やっと捕まえた!」
キトリと別れると、今度はシルヴィが飛びついてきた。
「シルヴィ。そろそろ先生はやめないか? 私たちは結婚したではないか」
「えへへ♪ えっと、エリ♪」
可愛い。
「イネスとセリナちゃんも一緒だったのだな」
「はい。クシャナ様」
「あら。なんで私だけちゃん付けなのかしら?」
なんか最初に見た時の印象がね。なんとなくね。
「三人が一緒とは珍しいな」
「え~♪ そんなことないよ~♪」
「仲良くさせてもらってるわ♪」
「イネスは……無理矢理……」
可哀想に。けど頑張れ。応援しておるぞ。
「シルヴィは何か用事があったのか?」
「もちろんあるよ! エリったらずっと動き回ってるんだもん! 私たちだって新婚なのに!」
「そうだった。すまんな。うっかりしていた」
ここにいるのは結婚式直後の伴侶たちだ。私もキトリのことは言えないな。別に何も言ってないけれど。
「エリはまだ用事あるの?」
「うむ。シュテルを探しているのだ」
「キャロと一緒にヴァイス城の方だね」
なんだ。どうりで。
「ありがとう。そちらに行ってみよう」
「一緒に行ってもいい?」
「ああ。うむ。むしろこちらからお願いしたい」
私だけだと避けられちゃうかもだし。
「やった♪」
「イネスとセリナちゃんもどうだ?」
「「よろこんで!」」
よしよし。これでシュテルも話してくれるかもしれんな。
ユーシャはまだ、母さんの住まう神の座から戻ってきていないけれど、先に様子を確認しておくとしよう。
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「シュテル~♪ キャロ~♪」
シルヴィが二人を呼ぶと、代わりにエイヴァが気付いて来てくれた。
「エリクさん♪ 今日も侍らせてるね♪」
そう口にしたエイヴァ自身も、私の二十二人の側室の内の一人だ。
「エイヴァも加わっておくれ。シュテルと話がしたいのだ」
「ふふ♪ もうキャロも口説いちゃうのかな♪」
「そんなわけなかろう」
いくつだと思ってんだ。まだ四つだぞ。あの子。
「冗談に決まってるじゃん♪ ほら行こ♪ 二人のところへ連れて行ってあげる♪」
「うむ。頼む」
更に人数を増やし、シュテルたちの下へと向かった。




