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独白 安全な癖と危険な癖
勇者の仕事は社交界勤務、合法賭博、あるいは子取り箱とエレガンス労災対応
花は、水を切らさなければ三日持つ。
それだけ知っていれば十分だった。
どこで拾ってきたのか、誰かに貰ったのかも、しばらく経つとわからなくなる。
でも、あった方がいい。
三日先はわからないが。
酒は、一日の端を閉じるために飲む。
量ではなく、区切りのために。
だから本体にならない。
なりそうになったことは、一度か二度はある。
その時は花を変えた。
和音は、鍵盤に触れた時だけ返ってくる。
押した分だけ、ちゃんと返る。
濁るかどうかもわかる。
成立しているかどうかも、身体に届く。
だから少し安心する。
ベッドで鳴らせたら、そのまま眠れると思う。
まだ試したことはない。
現場は、盤面が閉じた時だけ気持ちいい。
閉じない時は、ただ削られる。
だから短い案件がいい。
長引くと、解決の手応えより未完のざわつきの方が大きくなる。
わかっている。
それでも拾いに行く。
一個に全部かけると壊れる。
だから分けている。
仕事が止まっている時は特に、順番が大事になる。
まず花の水を確認する。
酒を一杯だけ注ぐ。
鍵盤に少し触る。
それだけで、だいたい次の日まで持つ。
持てなかった日のことは、あまり考えない。




