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罪過を綴る  作者: asahi
中学生編。

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3/20

温もり。

変わらない日常。


それは中学2年生になった今でも変わらない。


私たちは、7時30分には家を出る。


そして、手を繋いで三人のそれぞれの学校、職場に向かう。


周りからの、視線なんて、まったく気にならない。


それよりも、両手に伝わる温もりを感じていたいから。


一日で、一番好きな時間。


10分ほど歩いて、交差点に着いた。


ここで、パパとママとはお別れだ。


別れを惜しみつつ、ゆるりゆるりと手をほどいてく。


「行ってきます。パパ、ママ!」


「うん。行ってらっしゃい。美月。」


パパとママは、こんな私を必要としてくれている。


見てくれている。


きっと私は世界で一番の幸せ者なんだ。


幸せな気持ちに浸っていたせいか、


前から吹いた突風で帽子が飛ばされてしまった。


同時に整えた前髪も崩れてしまった。


「……はぁ。」


思わずため息が漏れてしまった。


帽子を拾う前にブレザーに入れていた鏡とクシを取り出して、前髪を整え直す。


帽子は数歩後ろに転がっていた。


拾うために振り返った、そのとき。


私は見てしまった。


つなぎ直されなかった二人の手を。

読んでいただき、ありがとうございます。

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