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合気道の欠点
合気道の欠点
「合気道には欠点があるんですよ」
「なんぜよ」
「相手が死なない」
龍馬が一瞬黙った。
「……ワッハッハッハ!」
「笑い事じゃないですよ」
「相手が死なんことが欠点ながか!」
「実戦では結構深刻です」
「なんでじゃ?」
「投げても起き上がるし、関節技を決めても、無理やり刀を振ってくるかもしれない」
「ほう」
「完全に動けなくしようと思ったら、結局、骨を折ったり関節を壊したりしないといけない」
龍馬はまだ笑っている。
「それにな」
「まだあるがか?」
「恨まれるんですよ」
「は?」
「刀持ってる人が、素手の僕に投げられるでしょ」
「うん」
「死んでないでしょ」
「うん」
「悔しいじゃないですか」
龍馬がまた吹き出した。
「ワッハッハ! そこか!」
「そこですよ」
直人は真面目だった。
「次に会ったら、今度こそ斬ってやるってなるかもしれない」
「なら、斬ればええじゃろ」
「それが嫌だから合気道やってるんですよ」
「面倒くさい武術じゃのう!」
「だから一人なら、投げて逃げるのが一番なんです」
龍馬は腹を抱えて笑った。




