大地の祠
※煌牙視点
「…なんだ?
俺、どうなったんだ?」
辺りを見渡すが何もない。
ただ、紅葉が広がっているだけ
…あれ、今、秋だっけ??
ってか、洞窟どこだ??
考えながら歩くと小さな祠が見えてきた
「お。祠だ
朔夜が言うには祠が重要だっけ?」
俺は、祠に近づき周りをぐるっと回ってみた
「へぇ、結構古いんだな…
でも、何が祀られてるんだ?
供え物もないみたいだし…」
正面で考えていると、洞窟にあった模様と同じものを見つけた
「この模様…」
そっと触れてみるとソレが光り、何かが飛び出した。
「おわっ!?」
『んーっ!ようやく出られた!
客人、あんたノームと契約しにきたのか??』
「…」
俺の目の前に浮かぶ精霊らしきものが喋るのを呆然と見ていると、ノームという名が聞こえた
「ノーム??」
『ん?あれ?違うのか?
じゃあ、ただの紛れ込んだ魔法使いか??』
「い、いや、契約しにきた!」
『だよなー、じゃなきゃ彼処通れないもんな』
ケラケラと笑いながらそう言う精霊に苦笑いしかでなかった
『俺は、ノームの使い、アルっていうんだ』
「アル…」
『ノームと契約したきゃ、あいつを起こせ』
…は?起こせ??
召喚するの間違いじゃないか?
「えっと、召喚するんだよな?」
『ああ。でもあいつ、召喚されても寝てるんだよな…
過去に契約した奴らは、何とか起こすか、オレが力を貸して起こしたし、ノームは魔力が気に入ったって言って契約してたな?』
…うわー…相当マイペースだな…ノームって。大丈夫なのか?
『マイペースな奴だが、力は確かだぞー』
「読むなよ!俺の心を!!」
『…あんたの顔みてりゃ、何を言いたいのか何となくわかるさ。
まぁ、とりあえず召喚してみろよ』
早くしろと言うアルを軽く睨んでから、朔夜に教わった召喚呪文を思い出す為目を閉じた
…朔夜が教えてくれたの少し難しかったんだよな…
思い出せ…
「“母なる大地を守護し、気高き意志を持つ精霊よ、我、汝との契約を求む。
我の望みを聞き届けその姿を示せ!
ノーム!!”」
地面が盛り上がり、表面が崩れると中から精霊が現れた
詠唱が少し、疑問符が混じりそうになったのは誰にも言うまい
『…』
「お前がノームか?」
『………スゥ』
「お、おーい…」
『くっ、あははは!
ノームの奴、まだ寝てやがる!』
腹を抱えて笑うアル
一頻り笑うとノームの所へ飛んで行き、頭を叩き出した
「お、おーい、アル、叩いていいのか?」
『寝てるノームが悪い
あんたじゃ、いくら起こしにかかっても、起きなそうだから俺が起こしてやる
起きろーっ!』
『ん…、んー……
ふわぁ…よく寝た。おはよう、アル』
『寝すぎた馬鹿ノーム』
……どっちが主人だかわからねぇな、これ
『で?なに?僕、まだ眠い…』
『契約者がきてるぞ!』
『ああ、そういえば召喚されてるねぇ』
……俺、こいつと契約して大丈夫なのか?
すげぇ不安なんだが…
『ほら、あいつが不安がってるから!』
そういってアルがノームを俺の前に引っ張ってきた
『…僕を呼んだのは君?』
「ああ、そうだ」
『…僕と契約したいんだよね?』
「ああ」
『いいよー』
ふぁーっと欠伸をしながら言うノームに俺は返す言葉が見つからなかった
「…は?」
『だから、いいよ?
僕を召喚する人なんて久々だし』
滅多にいないし、僕を見て呆れて帰っちゃうし、暇だったから契約してもいいよ。とノームはゆっくり話す
……こいつ、適当すぎないか?
「シルフィード様とおまえ、契約者に対して適当すぎるだろ。
もう少し、なんか試すとかしないか?サラマンダー様やウンディーネ様のように」
「だって、これが僕のやり方だよ?気に入ればそれでいい。
シルフィードも、そう、僕と同じ考え。
サラマンダーやウンディーネは…認める為に魔法をみたいだけだよ
あとは、楽しみたいだけ」
ノームがそういうとアルはつまらなそうに祠の上まで飛び屋根に座った




