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鬼ごっこ ー秋&翔歌sideー

秋と翔歌side


「…さて、どこを探すかな」


「んー…、かくれんぼしやすいところ?」


「例えば?」


「森の中とか湖かな?」


「…行ってみるか?」


「もう少し探してみます」


風を体に纏わせて情報を探る翔歌の様子を見つつ、秋も辺りの気配を探る


「「洞窟…?」」


同じところを示したのか2人は同時に声を出した


「…風使い、洞窟の場所はわかるか?」


「ここから先、森の外れの方かな?大きな木まで真っ直ぐ」


「わかった。急ぐぞ」


「はい」


秋が召喚した獣に乗った2人は目的地近くで降りた。


「洞窟が見当たらないな…、道を間違えたか?」


「風さん達は合ってるって言ってますよ?」


「うーん…、何処かに仕掛けがあるのか?」

秋が、大樹の周りを探る途中で大樹に手を触れると空間が歪んだ。


「幻影か!

風使い、みつけたぞ」

秋が再び大樹に触れると空間の歪みが消えて木の根の下に石造りの入り口があらわれた。


顔を見合わせてから相手に気付かれないように、できるだけ魔力を身体の内に収めてゆっくりと洞窟に近く


「…罠はありそうか?」


フルフルと首を横に振る翔歌に秋は口元に右手を持っていき「うーん…」と悩む


「辺りに気配は感じないんだよな…

この洞窟にもあの式がいた気配すら感じない……」


「別の洞窟…探しますか?」


「…いや、此処が隠されていたなら怪しいのはここだろう。

一応、入り口に罠を仕掛けてみよう

準備をするから、念のため辺りを探ってくれ」


「はい」


風で辺りを探るも先程まで感じ取れていた気配が全くと言っていいほど感じない。

“もっと、深くまで”と念じてさらに探る。


『……で。ーー………よ』



「え…?」



『…ち。も…っ………』


途切れ途切れに聞こえてくるその声に一瞬驚いた翔歌だが、直ぐにまた声に集中をした


『お…で。おいで…

こっち、だよ』


はっきりとした声に息をのむ


『もっと、奥。

キミ一人で、おいで』


そこで、風に乗った声は途切れた


「もっと、おく……?」


「風使い?」


「秋、さん

誰かが呼んでた。

『もっと奥に一人でおいで』って」


「…いや、正体がわからないものの所に一人で行かせるわけには…」


「……秋さんは、優しい…ですね

でも、私は風使いです。

大丈夫です、待っていて下さい」


それでも尚、子どもである翔歌1人に行かせるのを渋ったが条件と共に許可がおりた


「…なら、時間制限だ。3時間で戻らなければ強行手段にでる」


それを納得した上で翔歌は洞窟の中に入っていった。

石造りは入り口付近だけのようで途中から整えられてはいるが土に変わっていた。

中の道も幾つか別れ道がり、進む先を悩むたびに翔歌を呼んでいた声の主が『こっち』と言うように淡い光で導き始めた為、迷わずに進んでいた


薄暗い洞窟の中、淡く光る鉱石だけが行く道を照らす

魔法を使ったが上手く発動しなかった為淡く光る鉱石だけが頼りになっている。

かなり奥まで進んだ所で足場が段々と安定しなくなり凸凹した道を進んでいくと子ども1人がようやく通れるであろう小さな穴の方へ光が誘導した



「…ここ?」


身を屈めて這って進んでいくと広い空洞にでた


「わぁー」


その空間は先程の鉱石よりも大きいものが光を灯し、空間を照らしていた

辺りを見回していると、奥に何かあるのに気づいた翔歌は近く


「なんだろ?何かあったのかな?」


祭壇らしきものの周りには何もなく、ただ、数段の石が階段のようになっていただけだった

一番上だけが平らで翔歌は不思議そうに首を傾げる



「んー…

秋さんならわかるかな?

でも、あの道は潜れないだろうし……

あ。まだ時間大丈夫かな?」


時間が分からず考え込む翔歌だが、答えてくれる人はいない

しばらくそうしていると、フワリと横を風が通った


「あ!

あなた…」


くぅーんと鳴く声が聴こえると石段の上に白い狼の式神が座っていた


「…私を呼んだのはあなた??」


答えるようにもう一声鳴く声が聴こえる


「なんで?

あなたは、私たちの敵、なんでしょう?」


『ーーーーーー』


「え?

認めて、ない??

だって、陣さん達が関係が友好だって言ってたのに…」


『ーーーーーー』


「んー…

難しいことはわからないけど…

あの人の事は認めないけど、前の主の願いだから側にいるだけ??」


肯定するように、わふっと鳴いた


「そう、なんだ…

じゃあ、協力してくれるの?」


翔歌の側によると首元についた水晶を取るように促す


「…ありがとう」

両手で包み込むように水晶を受け取ると腰につけていたポーチに壊れないようにそっとしまった。


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