清冷の守り譜3
翌朝、明朝
藍色のローブを羽織った2人は藍色部隊の3人が迎えに来ると部屋を出て行った
そして、早馬に乗ると港まで止まらずに走った
メンバーは、陣・秋・鈴と翔歌、煌牙の5人
港で交渉をしていた陣が戻ると4人に告げる
「…やはり、この時期は渦潮が大きいようだ。船は出せないらしい。
海獣に出くわしても厄介だし、空から行くしかない、か」
船を出してくれる人も見つからず、空から行く事に決めた一行は、召喚術を使い鳥を呼び出すと3つに別れて背に乗る
合図で空に舞い上がると島目掛けて羽ばたいていく
約1時間後、島の西側の海岸へ降り立ち召喚獣を還すと中央を見上げる
「…さあ、行くぞ」
森の中を進み、草を掻き分けながら歩いていくと目の前に現れた石段を登っていく
長く傾斜のある石段に息があがる大人だが、子どもの2人は軽々と登っていく
「お、お前ら、少しペースを落とせ」
「「なんで?」」
「なんででも、だ!」
2人は首を傾げつつも、ペースを合わせるために階段を数段降りた
それからしばらくして登りきると肩で息をする3人に翔歌は水を渡す
「うわー、すっげぇ大っきい門!」
「…鳥居っつぅんだよ
少し休んだら中に入る。もう少し待っててくれ」
「はーい」
煌牙は物珍しそうに辺りを見回したり座り込んで何かをじっと見つめていた
翔歌はその間に何か情報を得ようと風に語りかける
「…やっぱり、何も聴こえない……」
「珍しいな、わからないなんて」
「…すごく小さいの
何処かに閉じ込められてその中から聴こえるみたい
言葉が途切れてわからない」
「簡単に調査もできなさそうだな…
交渉が通る事を祈るしかないな」
「でもね、精霊達はすごく楽しそう…」
気まずそうにする翔歌に陣は、「何かありそうな事だけはわかった」と言葉を溢す。
回復した3人と共に鳥居の前に立つと陣が魔法の詠唱とは違う言葉を紡ぐ
陣と鈴の両名は離島と化しているこの島と対になっている島出身であり、交易があるため結界の中へ入る術を知っている
呪術を唱え終えると5人は陣を先頭にし鳥居を潜る
「うわー、すっげぇー」
煌牙がふと漏らした言葉の通り、その言葉しか出てこない光景が広がっていた
使い魔のようなものだが、それとは違った力を感じるモノが空を飛んでいたり人の助けをしている
「…本当にここは、相変わらず“式”との関係が友好だな……」
「まぁ、主従関係を築かないっていうのが太陽の国である彼ららしいですね
私たち月の国は、式とは完全に主従関係を気付いてでの契約ですし」
「とりあえず、挨拶行くぞ。
鈴、子ども達についておけ」
「はーい」
「秋は俺と交渉だ」
「はい」
5人が進む中、周りの人々は奇異の目を向けていた




