清令の守り譜《せいれいのまもりうた》
このエピソードは長くなります。
ーー
“静かで手の掛からない良い子ね”
はじめはそう思ったのに…
“……気味が悪いわ。
泣かない、笑わない、怒らない
感情がないのかしら?”
“泣いたと思えば、酷く怯えたように泣く。まるで、周りに何かいるみたいだ”
“酷く冷たい眼をしている
凍てつく氷のような眼
《紫色》なのに…ひどく冷たい”
“《水》をいとも簡単に操る事ができるのに、私達にとって、この街にとっていい魔法なのに…”
“5つなのに、殆ど話すこともしないなんて…
大丈夫なのだろうか”
ーーーーー
「ねぇ、ちょっといい?」
寝室から出てきた煌牙が翔歌に話しかける
「また、予知夢かな?」
状況を簡単に返すと煌牙はさらに疑問系で返した
「たぶん??」
「ねぇ、予知夢って??」
「えっと…、後で説明でもいいかな?ちょっと簡単に話すのは難しくて…」
「…わかった」
「煌牙くん、教えて?」
「えっとね、何だか暗くて冷たい感じがする空間なんだけど、怖いって感じは無いんだよね
あと、歩いているんじゃなくて、プカプカ?フワフワ?浮いてる感じがする…?」
「んーー。浮いてるなら、私みたいに風かあとは、水かな?
でも、水の中で息できるかな?」
考え込む翔歌に亜希羅はつまらなそうに頬を膨らます
「あ。でも、水の上位魔法使いなら息ぐらいできるかも!
…場所の特定しなきゃ」
「待って。翔歌ちゃん、夢、続きがあるんだ。
何かに閉じ込められてるみたいに先に進めなくて、それに…なにもなかった」
「何もない?」
「今までは、周りの景色とか、生き物の気配とかもあったんだけど、今回は“何もない”」
「んーー、詳しいことは調べなきゃわからないけど……
煌牙くん、藍部隊に情報飛ばしてくれる?
その間に調べてみるね!」
「うん」
「…ねぇ、2人とも僕の事、忘れてない?」
「ん?あ、さっきの夢だよね。
調べ物終わったら説明するね」
「調べ物??」
「うん。ちょっと待っててね」
亜希羅にそう言ってから翔歌は窓を開けて呼吸を整えると目を瞑り集中をする。
翔歌が開けた窓から煌牙は白い紙に息を吹きかけて飛ばした
その様子を亜希羅は不思議そうに見つめていた
「翔歌ちゃん、どうだった?」
「ううん、ダメ
今回はわからない…」
煌牙の問いに翔歌は首を振って答え、窓を閉めた
「珍しいね、わからないって」
「うん、でも、初めてじゃないから…
多分、強い結界が張られてるんだと思う」
「けっかい??」
「うん。陣さんは、陰陽術って言ってたよ。
召喚術使う人がよく使うみたい。」
「へぇ。」




