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「そういえば保護者だった」




◆    ◆




 劇という出し物は、本当にどこまで突き詰めてもキリがないほど奥深い。というか、時間を食う。

 リハーサルを行えば確実に上演時間分の時間を食っていくし、そこに音響おんきょうや光、動きや演技に微調整びちょうせいを加えていくとなると、午前の常識的な時間から午後の常識的な時間までしか開催されていない学生のもよおしなど、気が付けば終わっている時間である。



 そんなわけで、俺達六年二組と四組の面々は命懸いのちがけで――――鬼監督おにかんとくシャノリア・ディノバーツの要求にひとつひとつ確実にこたえつつ、前夜祭ぜんやさいまでに自分達の芝居しばいをひとまず「シロウト集団なりに誰に見られても恥ずかしくない(シャノリア談)」というレベルにまで高めたのである。

 付き合わされた俺はたまったものではなかった。



 だがまあ、それもこうそうし。



「――よし。じゃあ、今日はこれで解散。夕方に集まってくれればいいわ。遅れないでね」

『ッッしゃ!!!』

「うわっ?! な、なによみんなしてそんなに喜んで…………ま、かなりの時間をとっちゃったのは確かか。ここまでありがとうね、みんな。おかげで決してつまらなくはない芝居になったと思う。あとは舞台の上で気持ちよくりなさい。じゃあ解散っ!」



 蜘蛛くもの子を散らすようにいなくなる面々。マリスタやロハザー、ビージ達もどこかへと去って行ってしまった。奴らにも練習に付き合って欲しかったが、パールゥが出るシーンと場面が違う。待たせるのも悪いだろう。

 舞台セットが立てられている会場を我先にと後にするクラスメイトに逆行するようにして、舞台へと近づく。

 さて、さっそく自主練を――――



 ――ガシリと肩を掴まれた。



 振り向いた先にはシャノリア。



「…………何」

「チョット話が。悪いけどフォンさん、二人だけにしてくれる??」

「ヒッ?!」



 背後から相変わらずの嫉妬顔しっとがおで近付いてきていたパールゥを魔力知覚まりょくちかくだけで察知さっちして声をかけ、俺をにらんだ目を離さないシャノリア。

 目で合図すると、パールゥは不承不承ふしょうぶしょうといった顔で「外で待ってるからね!」と引き下がり、演習スペースを出た。



 場が俺とシャノリアの二人だけになる。



「……何か用か?」

「聞きたいことがあるの。そりゃもう、いろいろいろと」

「変な造語を使うな。前置きはいいからさっさと言えよ」

「今回の貴族襲撃事件。関わってるわけじゃないのよね?」

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