Call
pv100突破しておりました!みなさまご覧いただき本当にありがとうございます!まだまだ描き始めたばかりですので、みなさまのご意見やご感想お待ちしております!ブックマークなども励みになるのでぜひよろしくお願いします!
《今おすすめに出てきたんだけど》
《この人たち、さっき別の配信で見た》
《○○さんが名前出してたよ》
文字が、視界の端に流れる。
意識すると読めて、意識を外すと消える。
――配信中。
「え?」
ヒカリの声が、少しだけ遅れて届く。
「……なに?」
コメントが、いつもより多い。
《○○が見てた》
《切り抜き紹介してた》
《歌うまいって言ってた》
《コラボある?》
「ちょ、ちょっと待って」
ヒカリが笑う。
「誰? え、ほんとに?」
ユイは少しだけ視線を外す。
小さく、ウィンドウが開く。
別の配信。
再生。
空間の端に、別の映像が重なる。
――そこに、いた。
ヒカリの歌。
ユイの動き。
コハクの前足。
「これ、ちゃんと作ってるな」
聞き覚えのない声。
でも。
どこかで、もう繋がっている気がする。
「……ほんとだ」
ユイが小さく言う。
「見てる」
ヒカリも、その映像を覗き込む。
自分たちが、自分たちを見ている。
少しだけ、不思議で。
少しだけ、現実感が薄い。
《本人巡回ある?》
《ここ来るんじゃね》
《フォローされた?》
《通知こい》
「通知って……」
ヒカリが苦笑する。
そのとき。
――ピロン。
視界の隅に、小さな表示が出る。
【フォローされました】
名前。
さっきまで、向こう側で話していた人。
「……」
ヒカリの動きが止まる。
「……来たね」
ユイが言う。
静かに。
でも、確かに。
空気が、少しだけ変わる。
コハクが、表示を見る。
その視線は、いつもと同じで。
ほんの少しだけ、違った。
「……」
誰も、それを言葉にしない。
コメントは止まらない。
《やば》
《本物きた》
《つながった》
《始まったな》
ヒカリは、小さく息を吸う。
そして、笑う。
「……ねえ、ユイ」
「うん」
「これ、すごいことになってる?」
ユイは少し考えて、
「……うん」
短く、答える。
そのとき。
またひとつ、通知が増える。
今度は、少しだけ違う表示。
ヒカリの視線が、それに向く。
でも。
まだ、触れない。
その向こうに、誰かがいる気がしたから。
まだ。
名前も、姿も、知らない。
それでも。
確かに届いている。
――“Call”。
それは、ただの通知じゃなかった。




