第7話 料理店。出てきた料理が多すぎ...?
村に戻ってきた。
「案外早く戻ってこれたね〜」
「すごい...。まだ1日も経ってないのに、もうこんなに片付いてるんだ...」
まだ作業中の人もたくさんいるけど、散乱してた破片とかは綺麗になってる。
夕日の中で忙しくしてるみんなを見ると、畑で頑張ってたパパを思い出す。
「おいみんな!リナ様が戻ったぞ!」
「ほんとだ!あれ、サラマンダーじゃないか!?」
「まさか!?こんなに早く!?流石リナ様!!」
私を、みんなが歓声で迎えてくれる。
やっぱり、良いことをすると気持ちがいい。
感謝と称賛の声にニコッと笑顔を返しながら、料理店まで戻ってきた。
すると、店主がお店の前で待っていた。
「リナちゃん、さっきはすまなかったね。どうだい?うちで、食べていってくれるかい?」
笑顔で頷くと、ぱあっと笑顔になって、丁寧にドアを開けてくれた。
その辺にサラマンダーを置いて、ノノと一緒にお店に入る。
「あー!あんたたち何してんの!?」
ノノが急に声を出すから、心臓が止まるかと思った。
そういえば昔、村の子たちが窓から驚かして来た時は、本当に心臓が止まったんだっけ...。
でも、私もノノと同じくらいびっくりした。
中にあの時の男性客たちがいて、テーブルを拭いたり、厨房で忙しく動いたりしてる。
「みんな、リナちゃんに悪口を言ってしまったことを悔やんでいてね。リナちゃんが戻ったと聞いて駆けつけて、何でもいいから手伝わせてくれって言われて...」
みんな、悪い人じゃないんだ...。
私もベッドから動けなくて、パパとママにやつあたりしたことがあったっけ。
2人は何も悪くないのに、外に出たいってわがまま言って...。
「見た目で決めつけて悪口言っちゃって、ごめんね...」
「サラマンダーのせいでみんなギスギスしてたんだ...。本当にごめん...」
さっき謝ってもらったから十分なのに、みんなペコペコと頭を下げる。
「ほんとよ!おかげでオムライス食べ損なったんだから!」
「ちょっと、ノノ!」
そう言ってたしなめた。これ以上責めると、私たちが悪いような気がしてきちゃう。
「ううん、大丈夫です。気持ちは、なんとなく、わかるから...」
そういえば私、あの後パパとママに謝ったんだっけ?
「ありがとうございます!みんな、リナ様のために精一杯尽くそう!」
「「「おう!」」」
なんだか、胸があたたかくなるような気がした。
「リナちゃん、ありがとう。それじゃ、こちらへどうぞ!」
そう言って案内してくれた。
「優しいね〜、リナは」
「さっき謝ってもらったから、それでいいの」
手を洗うと、1番良い席で椅子を引いてくれた。
ちょこんと座ると、窓からラシア山が見える。
ずっと、こんなふうに窓から見るだけだったなぁ...。
私さっき、あの山で凄いことにしてきたんだ...。
サラマンダーを倒した時のこととか、ボガートが砂を吐き出してたこととか、ノノとおしゃべりしながら料理を待つ。
愚痴を言えばノノも怒ってくれたし、楽しかったことを話すとノノも笑ってくれた。
「リナちゃん、ノノちゃん、おまたせ」
呼ばれて振り向いてみると、店中のテーブルを集めてものすごい数の料理が並んでた。
これ... 私が100人いても食べきれないかも...?
「普段はこんなことしないんだけど、特別だよ!好きなだけ食べて!」
「わー!やるじゃんオッサンたち!」
ノノは目を輝かせてご機嫌だけど...、
「ちょ、ちょっと、私たちだけじゃ食べきれない... かも...?」
「食べきれなくても大丈夫だよ。好きなものを好きなだけ食べて欲しいんだ!」
うーん...。ノノもあごに手を当てて悩んでる...。
「もしよければ、みんなで一緒に... 食べませんか?」
「いいね!さすがリナ!天才!」
みんなが顔を見合わせて、
「いいんですか!?」
と言ったから、笑顔で頷いた。
「みんな呼んでくるよ!先に食べてて!」
「今夜は宴会だ!」
あれ...?思ってたより、大げさなことになっちゃったかも...?
まあ、ノノも笑顔でハシャいでるし、これでいっか♪
人生で初めての宴会が始まる―
次回: オムライス




