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ノワール・モンスター  作者: アキラ明晃


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105/106

神に牙を向けるトリックスター

 広島の事を馬鹿にされたノワールはそのまま禁書を斬りつけた。


ノワール「何回斬り殺そうか」


禁書「馬鹿なっ!?我が力が効いていないだとっ!?」


禁書はありとあらゆる属性で攻撃をする。しかし、禁書の圧倒的な力でも、ノワールに何一つ効かなかった。むしろそれらの攻撃は全て剣で弾き返しており、その剣で斬られているのだった。禁書は何も抵抗する事なく、どんどん斬られて後ろへ下がってしまった。


禁書「馬鹿なっ!?」


その後、斬るのに飽きてきたのか、ノワールは回し蹴りをして禁書に蹴り始めた。禁書は暴走グレマーズの背中にぶつかり、そのまま倒れてしまった。怒りをぶつけた事で発散されたのか、ノワールは剣を振るうのをやめた。そして、懐からレモンを1個取り出し、そのままかじり付いた。


ノワール「やはり、疲れた後には尾道市瀬戸田町でとれた瀬戸田レモン」


ジャラゴン「何で懐から出てきたの?」


ノワール「他にもある」


ジャラゴン「しゃもじに筆に、何で鯉のぼりがあるんだよ?!」


ノワール「鯉のぼりはカープを意味する」


ジャラゴン「野球かよっ!!」


ノワールの懐には沢山の広島に関連する物が出てきた。他にも福山で作られた福山琴、呉市川尻町で作られた川尻筆に、三次人形、銅蟲(どうちゅう)の花瓶など、絶対に戦闘に必要ない物ばかり出てきたのだ。


葉月「・・・何だ、これは?」


ブラン「もしかして全部、広島の物?」


ケンちゃん「どうみても、今必要ない」


ガラクロ「オイ、アイツオキタ」


ガラクロが指を指すと、プルプルに震えながらも立っていた禁書がいた。禁書自身も何が起こったか分からなく、頭の整理が出来なかった。神であろうとも、予言の力があろうとも、イレギュラーは絶対に避けられないのだ。もちろん、この事に納得がいかない禁書。


禁書「ば、馬鹿な・・・この私が、こんな深手を・・・」


ノワール「お前とは一度だけ戦った事があってな。お前はどちらかと言うと、裏方の役がお似合いだ」


禁書「ふざけるなっ!!この私が貴様如きに説教されるなどっ!!」


ノワール「さてと、お遊びはここまでだな」


禁書「何っ!?」


ノワールは腰のデッキケースからカードを1枚取り出し、上に投げた。その後、激しい光を放ったその時、上から何かが降ってきた。それは物ではなく、人であった。そして、現れたのは銀髪のエルフだった。最近、会ってないから懐かしい感じはしてきたが、ちゃんと忘れてはいない、彼女、いや彼女たかの存在を。


アインス「遅いわ、ノワール」


ノワール「ふ、とっておきは最後にとっておくものだ」


アインス「全く、あなたは相変わらずね」


禁書「何が起こったっ!?」


ジャラゴン「あれ〜?お得意の予言でも分からなかったのかい?」


ブラン「もしかして、全部は予言出来なかったり?」


ケンちゃん「或いは都合のいい事しか予言出来なかったり?」


禁書「だ、黙れっ!!!貴様ら人間は愚かで脆弱で、救いようのない弱者の生物だっ!!!その貴様らを私が導いてやろうと言うのだっ!!!」


やはり、図星ではあったらしい。そこを突かれると本性と言うべき姿が現れた。やはり、意思を持った本は神の力を得ようが人間にはなれない、この事をノワールは気づいた。本は読む物であるのが1番だな。


ノワール「予言頼りに生きろうとしてる、お前の方が弱く見えるぞ、三流の分際で・・・」


禁書「何っ!?」


ノワール「予言に頼るのは考えるのをやめたからだろ?お前は考える事をやめ、さらに人間にも考えさせる事をやめさせようとしている。つまり、お前には何の可能性も感じないという事だ。お前みたいなつまらない奴が神になどなれるか」


禁書「神の宣告は絶対だっ!!それ以外には許さんっ!!!」


ブラン「さっきから黙って聞いていればっ!!!たかが本が偉ぶるなっ!!!」


葉月「貴様は人間の事を何1つ分かっていないな。お前になくて、私達にあるものは何だと思う?」


禁書「何だとっ!?」


アインス「分かる筈ないわ。なぜなら、私達が生きてきた日々の中に答えはあるから。あなたは何でも知っているというけど、まだまだ甘いわ」


ガラクロ「オレモマダアマイナ。ダカラ、コレカラマナブ。マナブコト、ダイジ」


白鳳「はい。私も沢山の事を今も学んでいます。今、この瞬間も」


ケンちゃん「人間は自分の意思で考え、学ぶから今を生きているのです。あなたのように何かにすがっては、成長しませんから」


ジャラゴン「我はみんなと出会えて良かったぜ。色んな事を学べるからな。まぁ、お前みたいにはなりたくないな」


禁書「だが人間は些細なことでくだらない争いをするっ!!それも自らの欲望の為になっ!!この世界が平和を保つには人間が持つ意思と心を処分する必要があるっ!!」


ブラン「意思と心があって何が悪いのっ!!人間がわがままになったり、欲に生きるのは当たり前の事じゃないっ!!」


葉月「確かにお前の言う通り、喧嘩だの戦争だのくだらない事をする、傲慢で愚かな生き物かもしれない。だが、人間は己の過ちを正す事が出来るっ!!成長し、進化する事が出来るっ!!私達は人間の可能性を信じるっ!!」


長月「あなたも今からでも遅くはないわ。私達と一緒に沢山の事を学びましょ?」


禁書「ぐ、どいつもこいつも我に反論するのか。なら、貴様らは反逆者として死よりも恐ろしい絶望をくれてやるっ!!」


ノワール「絶望するのはお前の方だ。何故ならお前は負けるのだからな、人間の手によってな」


その時、後ろからアスール達が現れた。みんな禁書からのダメージを喰らい、重傷になっていたがそのみんなが一斉に現れたのだ。これも禁書ですら予言出来なかった。自分が信じてきた予言はことごとく覆され、禁書はパニックになった。


禁書「ば、馬鹿なっ!?これには書いてなかった筈だっ!?」


禁書はガラケーを見るもそこには意味不明な暗号だけが記されていた。もう予言は使えなかった。予言という武器を失った禁書は己の力のみで戦うしかなかった。ちなみに彼女達はノワールが事前に9枚召喚させていたのだ。カードからはツヴァイ達が出てきて、彼女達がやられた時の回復をしてほしいとノワールに頼まれた。そして、禁書がノワール達と戦っている間に彼女達を回収させて、回復させた。


禁書「覆されるだと・・・?!こんな事、こんな事、ありえない・・・」


ブラン「知ってる?人間は危機を何度も何度も乗り越えてきたわ。白亜紀の隕石、その後の氷河期、1999年ノストラダムスの大予言。だけど、その度に私達は諦めなかったわ」


ノワール「他に言いたい事は?」


禁書「な、何なんだ、貴様らはっ!?」


ノワール「我らはノワールファミリー。闇を愛し、闇を支配する者。貴様の闇は我々のものだっ!!」


禁書「ならばこいっ!!!神に逆らった反逆者として処罰してくれるっ!!!」


ここに最終決戦が始まろうとしていた。"神の力を得た本"VS"神に牙を向けるトリックスター"との戦いが始まったのだ。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


遠い場所にて、アートルムは十二神将(ヴィーラ)を連れて、観戦していた。


アートルム「むしゃむしゃ、楽しくなったね♪」


ドラゴ・ジャルダン「まさか、あいつが裏切るとはな。我々で始末すべきだったが・・・」


青紫「まぁ、いいじゃん。面倒事をやらなくて済んだから」


琥珀「だが、奴らもまたすごいものを使っているな」


ブロンガス「我々の開発した技術を応用しやがる。これはほっておけば、いずれ我らの脅威になる」


青紫「僕はまだ奴らを生かしてほしいと思っているんだけど?面白いし」


ドラゴ・ジャルダン「腑抜けた事を!!奴らはアートルム様の・・・」


アートルム「お前ら、折角ポップコーン見ながら食べてるんだから、静かにしてくれないか?」


ドラゴ・ジャルダン「しかし・・・」


アートルム「僕は面白いものが見たいんだよ」


そう言うと、誰も言わなくなった。アートルムはただ、この結末がいかにどう転ぶか、勝利の女神がどっちに微笑むのか、楽しみでウキウキしていたのだった。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


その頃、暴走グレマーズの相手をしているレッド達も戦いに蹴りをつけようと必死に戦っていた。


レッド「"オメガフレイム"」


バロン「"ナイトメアブラスト"」


レッドは炎のブレス、バロンは手からビームを繰り出して、暴走グレマーズの武器を1つ破壊した。それに続き、ドミオン達も攻撃を繰り出した。


ドミオン「今度は私。"アルカディアス・サンダー"」


ヤミナ「"ディメンション・ファイヤー"」


リュウ玄「"デストロイ・ハンマー"」


アーク「"バインディン・グルー"」


バルゴ「"クリティカルブリット"」


グルド「"ダストファイヤー"」


様々な技を繰り広げられ、暴走グレマーズの武器達は全て壊されてしまった。武器を全て失った暴走グレマーズは前足を上げて、攻撃しようとするもアークに体中をスライムに締め付けられて、動く事が出来なかった。その隙にレッドは暴走グレマーズの腹を思いっきり殴り続けた。暴走グレマーズも横から殴ろうとするも、他のモンスターの攻撃に翻弄されて、怯むばかりだった。


レッド「中々やるな。なんか余裕そうじゃねぇか」


バロン「いや、奴には自我がない。恐らく自我は本体として、切り離されているようだ」


ヤミナ「じゃ、じゃあ、その本体を倒せば、アレは消えるって事ね?」


ドミオン「全く、面倒な事になった。しかし、本体は今、ノワール様達が戦っている筈だ」


グルド「それに賭けるしかないか」


その頃、ノワール達は禁書と戦っていた。禁書は自らの力を使い、"ババヴァンガ"と呼ばれる黄金の鎧に"エドガー"と呼ばれる兜、片手ずつに"ノストラダムス"と呼ばれる剣に、"ディクソン"と呼ばれる盾を持っていた。


禁書「我が最強の武器を前になす術なし」


ノワール「ただの金メッキだな」


禁書「何っ!?金メッキかどうかは私を倒してからにしろっ!!!」


禁書は剣を振りかざすとそこから黒い稲妻が発生し、辺りに落雷した。するとそこからカオス兵がうじゃうじゃと現れた。


葉月「ふ、面白い。我が力でねじ伏せるっ!!!」


アスール「燃えてきたわーっ!!!」


ブラン「あれ?!アスールちゃんが復活したっ!?」


その時、禁書によってダメージを負わされたメンバーが再び現れた。実はアインスの他にツヴァイ達を事前に召喚させておいたのだ。そして、いざという時に動くよう待機させたのだ。そして、禁書やみんなが気を逸らしているうちに回復させたのだ。


白鳳「他の皆さんもです♪♪あの兎の獣人さんが助けてくれました」


ノイン「全員復活させましたわ〜」


長月「舞台は整ったようね」


禁書「貴様らはこの私が全て消してやるっ!!!」


禁書は早速襲いかかってきた。しかし、ノワール、ブラン、アインスの連携攻撃により、受け止める事が出来た。その後、ノストラダムスを振りかざそうとするもアインスが剣で受け止め、その隙にノワールとブランが攻撃を与えた。攻撃を喰らった禁書はディクソンから大きなエネルギー球を繰り出し、3人に向かって放った。


禁書「これで終いにしてやるっ!!!」


アインス「残念だけど、破壊させてもらうわ」


すると、アインスはエネルギー球に向かって高く飛び、そのまま斬りつけた。剣はそのままスルスルと斬られてしまい、エネルギー球は真っ二つに分かれてしまった。


ブラン「わぉ・・・」


禁書「馬鹿なっ!?」


ノワール「さぁ、次は何をする?」


禁書「ぐ・・・」


禁書は身構えて、そのまま横へ走って行った。3人もそのまま後を追うように、走って行った。その時にも、禁書は斬撃波を幾つか放っていたが交わされたり、剣で身を守ったり、こちらから繰り出す斬撃波で打ち返したりしていた。その後、ノワールも斬撃波を繰り出し、禁書にダメージを与えた。その時にディクソンで攻撃を防ぐも、ブランとアインスが銃撃をした為、劣勢になり始めた。


禁書「な、何故だっ!?何故この神である私にっ!!!」


ノワール「我々はダークヒーローでな。神だろうが、邪魔をするなら消すまでだ」


禁書「だが、いくら貴様らでもこの私に勝つ事は不可能だっ!!」


アインス「なら、私達を倒す事ね。"ファントムスラッシュ"」


アインスは剣を振り続けた。そこから黒い斬撃波が繰り出し、禁書もディクソンで防ぎ始めた。この隙にブランも技を繰り出し始めた。


ブラン「"ホワイトアングリフ"!!!」


ブランはヴァイス・デュランダルから光線を繰り出した。その威力は絶大で禁書も受け止めるのに必死だった。それに続き、アインスは沢山の斬撃波を繰り出し、ブランも最大出力の光線を出した。こうした攻撃により、禁書の身を守ってくれたディクソンにヒビが入り、粉々に砕けてしまい、攻撃をモロに喰らってしまった。


禁書「ぐはっ!?」


禁書はそのまま建物へぶつかってしまった。それを追うように、ノワール達も追いかけた。そこには横になっていた禁書を見つけた。しかし、すぐさま立ち上がった。その時、体中にあった金は剥がれ落ち、黒色になってしまった。


ブラン「やっぱり、ただの金メッキだった」


アインス「見栄を張る者はすぐにボロが出る、まさにこの事ね」


禁書「な、我が金色の鎧がっ!!最強の盾がっ!!何故だっ!!何故だっ!!」


ノワール「言った筈だ。お前なんか、ただの金メッキだとな」


禁書はノストラダムスを使って、ノワールに襲い掛かった。しかし、ノワールも絶望と滅亡の剣(アポカリプス)を抜き出して、防いだ。両者鍔迫り合いになりながらもお互いが足を出して、腹を蹴った事により後ろへ下がってしまった。


禁書「ぐ・・・力が抜ける・・・」


ジャラゴン「あいつ、魔力がなくなっていってるぞ?」


ケンちゃん「解析しました。あの禁書は本体であるあのグレマーズから魔力を供給しているそうです。しかも近ければ近い程、魔力の供給量も多くなっています」


ブラン「じゃあ、離れれば離れる程・・・」


アインス「自身を保つのが難しくなるって訳ね」


禁書の弱点を見抜いたノワール達はすぐさま禁書へ襲い掛かった。禁書もノストラダムスで攻撃を繰り出すも、魔力の少ない攻撃など効く筈もなく、モロに喰らってしまった。ノワール、ブラン、アインスの連携攻撃により、今度は自身の鎧や兜、剣にもヒビが入った。もはや砕けるのも時間の問題だった。しかし、ノワールは感じていた。禁書にはもう意識がない事に。鎧と兜と剣がボロボロになっても、戦い続ける事に引っかかっていたのだ。そして、ノワールが体をひと突きした時に鎧は砕け散り、アインスの蹴りで兜も、ブランの攻撃で剣は壊れてしまった。守る物や戦う物すら無くなった禁書だが、そこから骨が現れた。その骨は全身を包み込みように鎧を形成した。さらに頭蓋骨の兜も現れ、剣も骨状の剣に変わっていった。


禁書「アァァァァァァ・・・・」


ノワール「意思すら無くなったか」


ジャラゴン「やっぱり、本が人になる事なんて難しいんだな」


ブラン「自我がないなら、今がチャンスよっ!!」


こうして、最終決戦が始まろうとしていた。

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