第百二十五話 提案
提案の一つ目。
セージュを俺のパートナーにする。サァベルやライム達は、俺の影響なのか歳を重ねてるように見えないんだよな。
その理由として体の構造が大幅に変化したパートナーは、俺の影響を強く受けるからじゃないかと思ったんだ。
たぶん、セージュをパートナーにすると女体化すると思うんだけど、その変化は人類にとって大きいと思うんだ。
そうなると、俺の影響を強く受けた事になるから不老化、あるいは長命化すると思う。
しかし、これは妖精達の間で大論争が起きてしまった。女になっても構わない。共に悠久の時を生きていけるならって奴と、女になってしまったら出来ないじゃんと叫ぶ奴と。
出来ないって何がと野暮な事は聞くなよ。
でまぁ、二つ目の提案。
ベティ先生達の血を少し分けてもらう。すると、俺と同じ不老化するって奴だ。ただ三人が血をくれるか分からない。
三人を仲間にした俺だから血をくれたのであって、俺が頼んでもくれないかもしれないし、下手をすると試練と称した危険な事をやらされるかもしれない。
最後、三つ目の提案。
俺の血を飲む。三人の血を飲んで不老になったと言われてる俺の血を飲めば、エルフ並に長生きできるかもしれない。女体化することも無いだろう。
そしたら三番目を実行して様子を見るという、無難な結論に落ち着いた。俺は一番でも構わないんだけどな。
女体化させて数年放置してから再会したら、セージュ本人じゃなくて、セージュの姉か妹のように思えるかもしれないし。
姉か妹に思えたら、バンバン子作りを開始して、セージュの血を受け継ぐ子孫が増えれば妖精のパートナーに相応しい者が現れるかもしんない。
「ちょ、ちょっと待った。例え体が女体化しても男性に抱かれるのは勘弁してほしい」
「安心しろ。数年放置と言ったろ。その間に心も女性化してるからな」
「全然、安心できないよ」
そう言ってセージュは俺から離れていく。
「やんないって!」
セージュは俺が認めた数少ない男だからな。不老か長寿を得たら俺の娘を何人か、いや何人でも娶ってもらいたいと考えてるのだ。
「そんな貴重な男を女にするわけないだろ?」
「そうか。なら良いんだけど」
しかし、そうか。
俺はパートナーを考え無しに作って、結果として子供がたくさん産まれたら、その相手も考えてやらなきゃなぁ。
俺が認める男じゃなきゃ娘はやらんぞ!
まだ20年くらい未来の話だけど、油断してると時の経過なんて、あっと言う間だからな。
くいくいっと服を引っ張られた。
振り返るとエルフィンがいた。
「久しぶりだな。さすがにエルフは変わってないな。可愛いままだ」
「フェイロンも変わらないね。あの頃よりも女癖は悪くなってそうだけど」
「大丈夫、ちゃんと全員を公平に可愛がってるよ」
そこが女癖の悪い部分なんでしょと言われたが、俺は華麗にスルーしてやるのだ。
「他の連中は元気にやってんのか?」
「二組のカップルになって結婚して、パーティーは解散したよ。あの四人は引退したわね」
今は冒険者ギルドのインストラクターをしたり、冒険者専門の雑貨屋を経営をしてるそうだ。
「エルフィンは?」
「私はギルドの事務を手伝ったり、手が足りないパーティーに参加したり、かな」
俺は空飛ぶ島に誘ってみた。
「フェイロンの妾になれって言うの?」
「空飛ぶ島にはエルフが大勢いるから、誘ってみたんだよ。俺のパートナーになってくれるなら、それはそれで嬉しいし、俺の子供の嫁になってくれるなら、それも嬉しい」
エルフィンは少し考えて一緒に行くと言ってくれた。しかし、俺のパートナーになるのか、子供の嫁になるのか、それは言わなかった。
まぁ、何でも構わない。
信頼できる人物が一緒に旅してくれるなら、何でも構わないけどな。




