第百二十一話 ドワーフ探しの旅
いや、あれから三年が経過した。空飛ぶ島の開墾は大成功。世界樹の娘であるナナミの支援もあって、二期作、二毛作をやりまくったんだ。
ただ、二期作に関しては暖かい場所じゃないと
ダメらしくて、ナナミに口煩く言われて場所を変更する事になった。
そこで米や麦、野菜などを栽培して備蓄を更に増やした。ここで活躍したのは、オークとゴブリンである。とにかく力仕事は得意なので有難い、我が島にはなくてはならない存在になってくれた。
余剰の備蓄が出来れば、やる事は一つしかあるまい。そう、子作りだ。元の世界と違って、こっちは日が落ちると真っ暗なんだよ。
んで、テレビもねーし、ラジオもねー、とにかく娯楽が何にも無ければやる事は一つだろ。
俺も頑張ったよ。
この三年の間に海のネレイド族、空の天使族、陸のエルフ族を次々に妊娠させてやったのだ。バンバン産ませた。これぞ、ハーレムの醍醐味って奴なんだぜ。
その子供の世話は1000人くらいまで増えた蜂っ子がしてくれるんだ。何しろ育児や家事の達人揃いだから、安心して任せる事ができる。
ちなみに教育は学校を作って行うつもりだ。だから読み書きと計算が出来れば良いだろう。まだ年長でも三歳だから、あと3〜4年後を目処に準備している。
戦闘型の蜂っ子も、強力な騎士型の人数が50人、兵隊型は300人を超えた。
でも、まだ足りない。
陸戦兵力はオークとゴブリンがいるけど、あいつらも女房と子供がいるから、迂闊に戦闘させられないんだ。
しかし酒を作るのは全然進まなかった。誰も作り方を知らなかったからだ。蜂っ子は器用なので、作り方が分かれば良いのけどね。
アニメ映画でさ、ヒロインがご飯を噛んで容器にペッと入れて、しばらく放置したら出来上がりってあったんだよな。
しかしなぁ……。
「どうしたんですか? じっと見て。あ、まだ明るいうちから子作りするのは嫌ですよ」
「私は欲しいから良いですよ」
色々と喋ってる美少女を見て考えた。いくら美少女とは言っても、もぐもぐペッは、やっぱり無いな。うん、無い。
「いきなり貴様がドワーフを仲間にすると言い出して、もう三年か。時間がかかるものだな」
とか言ってる魔王は、リリィとの間に長女と長男を作ってる。その子供の世話は当然蜂っ子がやってるので、魔王夫妻は育児に疲れた顔をすることもない。
一度でいいから、赤ちゃん言葉で世話をするルシファーを見てみたい。どうせ、こいつレベルのイケメンは何をやろうと、絵になるんだろうけどな。
「先にセージュを仲間にしても構わないんだが、どうしたもんか」
「なんだ、それは?」
セージュは最初の大陸で出会った、異世界から召喚された勇者の末裔だと教えてやった。
「気にいらんな」
「そう言うなよ。奴は数百人の妖精と生活してるんだぞ」
「妖精など、観賞用がせいぜいで役に立たないではないか」
なるほど、大陸が違っても妖精に対する認識は同じってわけか。
「貴様の顔からすると、どうやら違うようだな?」
「俺、そんなに分かりやすいか?」
「ああ、分かってないなって表情で笑みを浮かべてたぞ」
気をつけよう。
俺はルシファーに、妖精が弱いのは体が小さいのと、魔力量が少ない為に大魔法が使えない事の二点が原因と教えた。
「それは知っている。それをどう克服した?」
「セージュは魔法を使えない。勇者でも魔法に特化した魔術師系統の子孫だが、魔法の才能が、神か魔神レベルで魔力量がある事に偏ってる」
「それはまた、難儀な男だな?」
セージュ、お前は魔王に同情されてるぞ。
「セージュは無尽蔵の魔力を妖精に与え、妖精はセージュの魔力を使って超弩級の魔法をバンバン使う」
しかも、妖精のリナだったか。魔法が使えないセージュの為に魔力回路を構築して、セージュに魔法を使わせてたよな。
「妖精は何人いるのだ?」
「一緒に行動してた最後の方で、セージュ相手に子作りしてたんだよな。今なら500人くらいに増えてんじゃねーかな?」
「敵になる前に味方にすべきだろう」
じゃあ、最初の大陸に向かいながらドワーフを探すか。




