第百十三話 オークとゴブリンの女性
中原国家でも世界樹でも、盛大な祝賀会が行われた。魔王を倒し、世界に平和が訪れた事を祝っているのだ。
世界樹からは祝賀会が終わった後に、念願のエルフ女性を100人も連れていく事が出来た。さすが美女、美少女ばかりで巨乳な娘もかなりいる。この100人の為に、俺は魔王と戦ったんだ。
だが、その戦いで亡くなった天使族の美少女達は残念だった。誰一人、死なせるつもりは無かったけれど甘い考えだったと思い知らされたよ。
俺が魔王と話し合いを終えて、一緒に来ていた戦士が魔王から佩刀を受け取り、討ち取った証とする。
「実は魔王は生きてるなんて、墓まで持っていく重い秘密が出来てしまいました」
俺についてきて、立ち会ってしまった四人の戦士はボヤいていたが、開き直ったのか祝賀会では勇者、英雄と呼ばれて喜んでいた。
その後、彼らを主人公にした物語や、芝居などは大いに売れたようで、物語は手に入れて読んでみたが面白かった。
「なるほど、私は残虐非道の悪魔か」
「この前、言ったろ? オークの軍団の印象が悪すぎるんだよ」
普通の戦争だって悲惨なもんだけど、アレは酷すぎる。魔王ルシファーは苦い表情を隠そうともしない。
「呼び出して任せたら、自分の目で確認した方がいいぞ。人間の国が悪政を敷いてたら、やり方次第では国民が味方になる」
「うむ」
魔王の生き残り軍団は俺の空飛ぶ島に滞在してもらっている。オークやゴブリンは俺のパートナーにイタズラしないかとヒヤヒヤしたが、同じ種族の女性を作ってもらえるとの言葉が効いたのか、大人しくしている。
地上にいた魔王軍も殆ど回収できたが、人間の軍と対峙してるような場合は、人目もあって出来ず見殺しになってしまうケースもあった。
そして三ヶ月後、魔王軍残党の討伐も終わり、大陸が戦いから復興にシフトした頃、俺は犯罪者の引き取りに向かった。
「犯罪者ばかり、どうするんだ。炭鉱で働かせるのか?」
中原各国の犯罪者を引き取る時に、不思議そうに聞かれたので頷いておく。
犯罪者は202人いた。オークとゴブリンは、それぞれ100人なので配偶者の数は足りている。二人多いのは炭鉱で働かせるなら、ついでに引き取れと押しつけられたんだ。
まぁ、何とかなるだろ。
下品で粗野で不潔な両種族を、人間や魔族に蔑まれないように教育できるだけの頭の良さ、気品、強さを持った存在。
そうでなければ、これからも両種族は使い潰されるだけの存在で終わる。
それではダメだ。共にこの世界を支えていけるようにならねばな。そう願いを込めて、俺は両種族の女性を生み出した。
性犯罪を犯した者は、その意識を一定期間、心の片隅に残してやろうかって考えたんだ。好きでもない男に行為を強要される怒りや悲しみを体験させてやろうって。
でも、やめた。
それをして、思いもしなかった事態が発生したら困るからだ。その肉体のみ提供してもらえば良しとしたんだ。
そうして生み出された二つの種族の女性達は、蜂っ子達から料理や裁縫などを学び始めた。俺と接する時も気品があり、言動から頭の良さを感じとる事が出来て、両種族の明るい未来が想像出来たのだった。ちなみに魔王の側に控えていたヴァンパイアのリリィも、料理教室に混ざって学んでいた。
「なぁ、フェイロン殿」
「オークとゴブリンの長が揃ってどうした?」
「もう我らの種族の女性達はいるんだろ?」
「おう、美人揃いだぞ。色々と生活に必要な事を学んでもらってたんだ。食事や繕いとかな」
「まだ会わせてもらえないのか?」
俺は空を見て考えた。
もう学習は終わりだし、もういいかな。
「よし、明日会わせよう」
「本当か!?」
二人のリーダーは喜んでいる。
「明日から見合いだな。二人とも頑張れ」
「「なんだ、それ?」」
二人がキョトンとした顔で質問してきた。




