表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
109/139

第百九話 魔王城の戦闘4

 マッピングしながら攻略するのは、確かに遅々として進まない。そのために途中、先に進んだ奴の成れの果てを見つける事も多い。


 それを見ると心苦しくもあった。


 地図を作ると不自然な空間や隙間を見つける事がある。そこから隠し部屋や、隠し通路を発見して奇襲を防ぐ事が出来た。

 まぁ、もしかしてあるかなと疑う場所には、先行して奇襲された連中の血痕が残ってたり、遺品が落ちてたりしたので、間違いなくあると確信できた面も強かったが。


 マッピングに反対で先行した連中は、少なくない被害をだしながらも順調に進んでいたし、俺達も遅くはあったが、被害を出さずに進めていた。


 地下にいるから時間の経過は分からないが、3〜4日は過ぎたと思う。もう10階層くらい降りただろうか。

 ゲームだと地下に降りるほど強い奴が出るけれど、似たような奴しか出てこない。それどころか、明らかに同じ個体が出てきてる。


 何故分かるかって、俺が斬った所を治療して出てきてるから。なんでか知らんけど、見た瞬間に、さっきの奴だって分かるんだよな。


 ここまで激闘を繰り広げてきたから、何となく情が湧いてきて困る。向こうも毒気を抜かれたような顔をしてる。

 

 もう、こいつとは三回戦ってる。

 これ以上、戦って身内が死んだら、殺すか殺されるか生死をかけて戦うことになるだろうな。


 「おい、もう戦うのも面倒だ。ちょっと魔王と話がしたいから、俺達を連れていけ」


 視線がツライ。

 敵は勿論、味方までが

 ちょ、こいつ何を言ってんの?

 みたいな顔をしやがる。


 「言っておくが、この戦いは人間の、少なくとも俺の勝ちは確定してるぞ。」

 

 この大陸の連中相手なら、まだ互角に戦えただろうが、俺達が味方した以上は魔王は勝てない。そうじゃないなら、ここまで攻め込まれたりしないだろう。


 「わ、分かった」


 少し考えて、そいつは承諾した。ちなみに、そいつは鬼でゴツくて男ってよりは漢って感じのカッコいい奴だ。

 戦乱の世の中国や日本で甲冑を装備したら、さぞかし絵になるだろう。きっと女の子は、こいつを見て座りションベンをするに違いない。


 「すわりしょんべん?」

 「くだらない事を考えてるから、気にしなくて良いですわよ」


 つい、考えてる事が口から出たが、それを律儀に聞いてくる鬼に、バッサリぶった斬るように答えるサァベル。


 魔王のいる部屋へ向かう途中、何度も敵と出会った。連中は驚いて武器を構えるが、鬼を見ると構えを解いた。そして俺達についてくる。

 この鬼はよほど信頼されているのだろう。俺達を連れて歩いてるのに裏切り者と罵る奴が一人もいない。


 楽でありがたいけどね。


 やがて立派なドアの前に立つと、鬼は俺を見て言った。


 「この中に魔王様がいる」

 「ありがとう。お前みたいな奴を部下にする魔王に興味が湧いたよ」


 その立派なドアを開けて、俺は中に一歩踏み出した。

 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ