表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
35/42

第33話「模擬戦に介入しました」

 眼前で繰り広げられているのは、もはや戦いではない。


 レビンスが一方的にコリンを攻撃している。


 コリンは戦う力すら残っていないのに。


「ねえ、ルーク。これはさすがにやりすぎじゃない?」


「ああ。もう勝敗はついている。これ以上戦う意味はない」


「試験官はなんで止めないの?」


 俺は試験官を見る。


 もしかしたら、買収されているのだろうか。


 レビンスの親は神級らしい。


 親の権威を使っているのかもしれない。


 どうする?


 ここで、止めるか?


 止めてもいいいのか?


 コリンはボロボロだ。


「くくく。無様だな。俺に勝つんじゃなかったのか? ―――顕現せよ、(いかづち)の槍」


 レビンスが片手に持った槍を、コリンにつき刺そうとした瞬間だ。


 俺とレイラは同時に動き出した。


「大地よ、変動しろ!!」


 レビンスとコリンの間の地面が盛り上がる。


 併せて、レイラがコリンを庇いながら、その場を離脱する。


「ちっ、おい! てめぇら! まだ試験は続行中だ! 外野が勝手に手を出すんじゃねーぞ」


「そうだ、君たち! これはれっきとしてルール違反だ!」


「試験官。彼はとても戦える状態じゃないわ」


 レイラはコリンを抱きしめながら言う。


 レイラの胸に抱きしめられるコリン。


 ちょっと羨ましいな。


 俺のお〇ぱいセンサーからすれば、レイラのお〇ぱいはDカップだ。


 うむ。


 けしからん。


「それは君が判断することじゃない」


「そうだぜ。試験官が終わりを告げるか、受験者が降参するまで勝負は続く。まだ試合は終わってないんだよ」


 試験官が言い、それにチンピラが続く。


 おっと、いかん。


 今は真剣な場面だ。


 俺はきりっとした表情に切り替える。


「これはやり過ぎだ。誰が見たって勝敗はついているだろ」


「はっ。試験官は何も言っていない。そうだよな?」


「その通りだ」


「レイラちゃ・・・ん。離して・・・。ぼ、ぼくはまだ」


 そうだ。


 レイラ、そいつを放せ。


 胸が当たっているぞ。


 羨ましい。


 俺と変わって欲しい。


「ほら、コリンもそう言ってるんだ。俺は正当な理由で戦っているんだ。お前たちこそ、ルール違反だろう。模擬戦への介入は禁止されているはずだが」


 レビンスの言い分は正しい。


 コリンは戦うと言っており、試験官は止めていない。


 俺たちはこの戦いに参入してはならないのだ。


 介入すれば聖騎士にならないで済む、なんてことを考えたわけじゃない。


 気が付くと、体が動いていた。


「そうだな。模擬戦に介入した者は、即不合格だ」


 イケメン試験官(女)が良いタイミングで登場してきた。


「だが、今回は私たち試験運営側に不手際があった。すでに戦闘不能であるのに、試合を継続する試験官がいるとは、私も驚きだ。ここは、私の判断で試合を終了させてもらう」


 かっこいいです。


 ちなみに、イケメン試験官(女)はAカップだ。


 それも、また男らしくて良い。


 俺は貧乳でも巨乳でも構わない。


 胸の大きさに優劣などないのだ。。


 平和主義者だからな。


 やはり、俺の童貞を捧げるのをあなたしかいない。


「ふざけるなよ! 終了だと!?」


 ごめんなさい。


 ふざけてました。


「安心してくれ。レビンスを勝者として扱う」


「そんなこと言ってるんじゃねー!」


「ほう、ではどういうことを言っているのだ? 模擬戦の勝敗以外に意味があるとでも?」


「・・・ちっ、まあいい」


 レビンスは舌打ちする。


「お前のことは覚えたからな」


 イケメン試験官(女)に向かってそう言うと、レビンスは去っていった。


「セシリア。このことは、あの方へ報告させてもらうぞ」


 イケメン試験官(女)はセシリアと言うらしい。


「ああ。構わんぞ。あの方が誰のことを指しているのかを知らんが、好きにやってくれ」


「ふんっ。聖女派の分際で」


 聖騎士の中でも派閥があるのだろうか。


 試験官の男は鋭い目つきでセシリアを見て、その場を去った。


「君たちも本来なら、即不合格だ。今回は大目に見るが、当然評価は下げさせてもらう」


 セシリアは俺たちを一瞥して言った。


 そのまま、落としてくれても構わないんだが。


 むしろ、評価を最低にして、俺を落としてくれ。


 そんなことを思いながら、俺とレイラは殊勝に頭を下げた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ