第百二十三話「病魔十二使徒、集結」
集落での、穏やかな、夜を、過ごした、翌朝、零たちは、これまでにない、異様な、気配が、この国全体を、覆い始めていることに、気づいた。
「――零、何か、様子が、おかしいわ」
聖の、指摘に、零は、静かに、頷いた。
「ああ。これまでの、旅で、感じてきた、どの、気配よりも、大きい」
夜が、鋭く、周囲を、警戒しながら、続けた。
「まるで、この国、全体が、一つの、大きな、瘴気に、包まれてる、みたい」
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その日の、午後、零たちの前に、これまでの、旅で、対峙してきた、複数の、使徒たちが、一斉に、姿を、現した。
「――これは……!」
零が、思わず、息を、呑む。目の前には、これまで、個別に、対峙してきた、十二使徒の、うち、実に、五体もの、使徒が、一堂に、会していた。
「――穢レナキ者ヨ。我ラ、十二使徒ノ、精鋭ガ、揃ッテ、貴様ヲ、迎エニ来タ」
その、宣告に、零たちは、これまでにない、緊張に、包まれた。
「――こんなに、大勢で……」
聖が、震える、声で、そう、呟いた。
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「――病神様ノ、御力ハ、既ニ、次ノ段階ヘト、進ンデイル。貴様ラノ、成長ヲ、コレ以上、見過ゴスワケニハ、イカヌ」
使徒たちの、言葉に、零は、剣を、構えながら、静かに、答えた。
「――何人、来ようと、俺たちは、退かない」
零の、確かな、決意に、聖、夜、熊谷、花霞、エルナも、それぞれ、武器を、構えた。
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戦いが、始まると、五体もの、使徒による、連携攻撃は、これまでの、旅で、経験してきた、どの、戦いよりも、過酷なものと、なった。
「――ッ、数が、多すぎる……!」
夜が、苛立たしげに、そう、呟いた。
「熊谷、こっちを、頼む!」
「おうよ!」
熊谷の、盾が、複数の、使徒の、攻撃を、必死に、受け止める。花霞と、夜が、それぞれ、素早く、動きながら、使徒たちの、数を、少しずつ、減らしていった。
「聖、皆に、支援を!」
「わかってる!」
聖の、光が、これまでにない、規模で、パーティー全体を、包み込む。
エルナも、静かに、自分の、力を、最大限に、展開させ、使徒たちの、動きを、封じ込めようと、試みた。
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「――エルナ、無理は、するなよ!」
零の、声に、エルナは、静かに、頷いた。
「――大丈夫。ワタシモ、皆ノ、力ニ、ナル」
零は、体の、奥の、あの、熱を、これまでにない、規模で、引き出しながら、五体の、使徒との、死闘に、挑んでいった。
「――俺は、この国の、そして、これまで、出会ってきた、全ての人たちの、想いを、背負って、ここに、立ってる」
その、言葉と共に、零の、周囲に、これまでにない、強い、光が、揺らめき始めた。
「――ッ、コノ光ハ……!」
使徒たちが、明らかな、動揺を、見せた。
見知らぬ、砂漠の国で、零たちの、これまでで、最大の、規模の、戦いが、いよいよ、その、本格的な、局面を、迎えようとしていた。




