第百十八話「砂塵の中の絆」
四天王との、激戦を、終えた、零たちは、神殿での、休息を、経て、この国での、さらなる、旅を、続けることになった。
だが、その、道中、これまでにない、規模の、砂嵐が、零たちを、襲うことになった。
「――ッ、視界が、まったく、利かない!」
聖が、叫びながら、そう、訴えた。
「みんな、はぐれるな!」
零の、叫びに、一同は、必死に、互いの、位置を、確認しながら、砂嵐の中を、進んでいった。
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「――エルナ、大丈夫か!」
零が、声を、かけると、エルナは、しっかりと、零の、服を、掴みながら、答えた。
「――ダイジョウブ。デモ、コノ、砂嵐、尋常ジャナイ」
エルナの、指摘通り、この、砂嵐には、これまでの、旅で、幾度となく、感じてきた、あの、重苦しい、気配が、微かに、混じっているように、零は、感じていた。
「――もしや、これも……」
零の、呟きに、夜が、鋭く、反応した。
「あり得る。この、規模の、砂嵐、自然のものとは、思えない」
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一行は、なんとか、砂嵐を、凌ぐため、近くにあった、岩陰に、身を、寄せることにした。
「――みんな、無事か!」
零が、声を、かけると、聖、夜、熊谷、花霞、エルナが、それぞれ、無事を、確認し合った。
「――良かった、全員、揃ってる」
聖が、安堵の、息を、吐いた。
「この、砂嵐、収まるまで、しばらく、ここで、待とう」
零の、提案に、一同は、静かに、頷いた。
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岩陰で、身を、寄せ合いながら、零たちは、静かに、これまでの、旅を、振り返る、時間を、持った。
「――こうして、みんなで、身を、寄せ合うの、久しぶりね」
聖が、しみじみと、そう、呟いた。
「思えば、レイヴンクロフトから、ここまで、本当に、遠くまで、来たものだな」
零の、言葉に、熊谷が、豪快に、頷いた。
「おうよ。数えきれねえほどの、戦いと、出会いが、あったべ」
花霞も、静かに、微笑んだ。
「そして、これからも、まだまだ、続いていくのでしょう」
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エルナも、静かに、この、会話に、耳を、傾けていた。
「――ワタシモ、イツカ、モット、深ク、貴様タチノ、旅ノ、意味ヲ、理解シタイ」
エルナの、その、素朴な、願いに、零は、優しく、微笑んだ。
「エルナ、お前は、もう、十分、その、意味を、理解し始めてる」
「――ソウ、ダロウカ」
「ああ。誰かを、守りたい、という、気持ち――それこそが、俺たちの、旅の、根っこにある、想いなんだ」
その、言葉に、エルナは、静かに、頷いた。
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しばらくすると、砂嵐は、次第に、その、勢いを、弱めていった。
「――収まってきたみたいだべ」
熊谷の、言葉に、一同は、静かに、岩陰から、外へと、出た。
清々しい、夕暮れの、空が、砂漠の、彼方に、広がっていた。
「――綺麗、ね」
聖が、静かに、そう、呟いた。
零は、その、光景を、見つめながら、改めて、仲間たちとの、絆の、大切さを、噛みしめていた。
「――みんな、これからも、よろしく頼む」
零の、静かな、言葉に、聖、夜、熊谷、花霞、エルナが、それぞれ、力強く、頷いた。
見知らぬ、砂漠の国の、砂嵐を、乗り越えた、零たちの、絆は、また一つ、確かなものへと、深まっていくのだった。




