第百十五話「星読みの神殿」
数日間の、旅を、経て、零たちは、ついに、南方の、神殿に、到着した。
「――これが、星読みの、神殿……」
聖が、その、荘厳な、佇まいに、感嘆の、声を、漏らした。
神殿の、壁面には、無数の、星々の、位置を、記した、精緻な、彫刻が、施されていた。
「――この国の、人々は、古くから、星の、動きを、読み解き、未来を、占ってきたと、聞いております」
花霞が、静かに、そう、説明した。
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神殿の、内部に、案内されると、そこには、この地を、司る、神官が、零たちを、待ち構えていた。
「――遠くから、来られた、旅人たちよ。この地に、何を、求めて、参られた」
神官の、問いに、零は、静かに、答えた。
「この国で、起きている、異変について、調べに、来ました」
神官は、静かに、頷いた。
「――やはり、そうか。この、神殿にも、既に、不穏な、影が、忍び寄っておる」
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「――実は、この、神殿の、地下深くに、古代からの、星の、記録が、保管された、書庫が、ある」
神官の、説明に、零は、静かに、耳を、傾けた。
「最近、その、書庫から、妙な、気配が、漏れ出すようになった。近づいた、神官の、幾人かが、原因不明の、病に、倒れている」
その、話に、零たちは、緊張を、強めた。
「案内、していただけますか」
零の、頼みに、神官は、静かに、頷いた。
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書庫への、道すがら、零は、神官から、この国の、星にまつわる、伝承について、さらに、詳しい、話を、聞くことができた。
「――我々は、星々の、動きの中に、宇宙の、意志を、見出してきた」
神官の、言葉に、零は、静かに、耳を、傾けた。
「時に、途方もなく、大きな、存在が、この、世界に、影響を、及ぼすことが、あると、古い、伝承に、記されておる」
「途方もなく、大きな、存在……」
零の、脳裏に、あの、雪の夜、感じた、あの、瞬く、光の、記憶が、微かに、蘇った。
「――もしや、それは……」
零が、問いかけようとした、その時、書庫へと、続く、扉の、奥から、これまでの、旅で、幾度となく、感じてきた、あの、重苦しい、気配が、一気に、噴き出してきた。
「――来る!」
零の、警告と共に、一同は、それぞれ、武器を、構えた。
見知らぬ、砂漠の国の、星読みの、神殿で、零たちの、新たな、戦いが、今、始まろうとしていた。そして、その先には、これまでの、旅で、垣間見てきた、病神の、真の計画に、繋がる、さらなる、手がかりが、待ち受けているのだった。




