おまけ 拓也さんの場合
拓也さんサイドの小話。
【かおるお母さんと】 別荘で初めて綾乃さんにあった後
「ねえねえ、綾乃ちゃんかわいいでしょ~」
「…まあな」
「もう、素直じゃないんだから!でね、綾乃ちゃんお嫁にきてくれると嬉しいんだけど~」
「! 知るか!勝手にしろ」
「きゃ~、早速ゆきえさんに電話しなくちゃ!あなた~拓也がいいって~」
「いいなんて言ってないだろう!」
そして、父が仲裁に入ることに。
【蘇芳さんと】 綾乃さんが各務のおうちにお世話になり始めた頃
「なあ、蘇芳。今週もうちに来てくれないか?」
「いいけど、どうした?綾乃ちゃんがらみ?」
「…週末両親が旅行に出かけていないんだ。出かけようと思ってたら綾乃1人にするなと厳命が…」
「たいへんだな~、おまえも」
「思ってないだろう。その棒読み。人事だと思って」
「くくく、いいよ、行ってやる。お預け食らってる誰かさん見るのもおもしろい」
「コノヤロ~、今に見てろよ」
数年後、拓也さんは蘇芳さんに同じことを言って、長年のウサを晴らすのでした。
【お父さんと】 綾乃さんが入社直前
「で、父さん。もちろん綾乃は『姫』になるんだろ?」
「あ、ああ。それはもちろん。騎士役は…」
「俺がやる」
「随分やる気だな、そのつもりではいたが」
「蘇芳は紫さんについてるし、蘇芳以外は信用出来ない」
「ま、がんばれ」
見守るお父さんでした。
【かおるお母さんとその2】 同じく綾乃さん入社直前
「これで綾乃ちゃんも社会人だし、正式に婚約しない?」
「まだ」
「え~?!」
「今婚約したら結婚までしばらくかかるし、綾乃が逃げるかもしれない」
「何よ~、弱気ねぇ。しっかり捕まえればいいじゃない」
「…ふん」
意外とへたれな拓也さんでした。
【紫さんと】 婚約発表前
「拓也さん、綾乃ちゃんのことなんですけど」
「ああ、蘇芳から聞いたのか」
「何て言ったんですか?かなり動揺してましたよ!」
「何てって、事実をそのまま」
「もう!商談じゃないんだから、気を使って下さいよ!女の子はデリケートなんです」
「わ、わかった。善処する」
「…本当にわかってます?綾乃ちゃん泣かしたら、許しませんよ」
「あ、ああ」
紫さんの剣幕にたじたじの拓也さんでした。
【綾乃さんと】 帰国後の車中で
「ねぇねぇ、大学生の時、あんまりおうちにいなかったの何で?私が来たのイヤだったのかなと思ってたけど」
「う、それを聞くか…」
「え?」
「あ~、あのだな、十代男子にとって、気になる女の子が同じ屋根の下にいるというのは、精神的にも肉体的にもキツイものがあってだな…」
「要するに?」
「外で発散してました」
「…」
「もうしてないって!」
あせる拓也さんでした。
これで、完結です!
ありがとうございました。




