表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
始原の裁定者と終結の器  作者: 解放さん
1章 モース村

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

91/144

見送り⑤

「早く家を治してほしい!」

村長に手招きされ、エドワードさんとウィリアムさんが集まる場所に駆け寄り。

着いた瞬間にお願いされる。


「起きた時に空が見える違和感なぞ分からんじゃろ?」


「開放的で良さそうに思いますけど?」


「儂も最初はそう思った…」


悲痛な顔の村長を見て僕らは顔を見合わせる。


「昼は暑くて夜は寒いんじゃ、

鳥が家にフンを落として、虫が家に大量に湧くんじゃよ、

夜に目が覚めた時、天井に光る眼がわしを見て悲鳴を上げたんじゃ。

猫だったんだがな、その恐怖をお主ら分からんじゃろ?」


「「「……」」」


(…それは嫌だな)


「確かに昨日夜中に騒いでましたもんね」

昨日か……僕は知らないわけだな。


「わ、分かりました今日から動こうと思います!」

「村長急いで作るからさ、多少歪でも許してくれるよね?」

「うーむ、そうじゃな、仕方あるまい」


最初から手抜きするつもりだった屋根が、正当化された。


エドワードさんが僕に親指を立てて来たので僕も返す。


エドワードさんが悪い顔をしたのを僕は見逃さなかった。


「村長も屋根の修理手伝ってくださいよ」

「な、なんで儂まで!」

「村長暇じゃないですか」

「こんなじじいが肉体労働したら体が壊れるわい!」


エドワードさんが村長の肩に手を置き悲しげな表情を”作る”

僕とウィリアムさんは成り行きを見守る。

(援護したいけど状況がまだ見えないからな……)


「ガルム君はお腹に大きな傷を負ってまで直そうとしているのに!?

村長は我が身可愛さで何もしないと!?」

(完全に僕らも巻き込む流れだな)


「うぅ、痛い、痛いよぉ、でも、やるよ、村長の屋根を、直したい」


腹を抑え蹲り、ウィリアムさんに目で訴えかける。


「お、お~ガルム!君は何て立派なんだ!

痛みで人が死ぬかもしれないと言うのに!

ヘンリーがいない今2人分働こうとしてるなんて!」


ん?2人分は働こうとしてないんですけど?

てか、下手すぎて全然感動できない。


※この時3人がお互いに同じ事を思っていた。



「ガルムはさっきまで走ったり岩砕いてたりしてたじゃろ?」


「「「……」」」


「傷が開いたに決まってるでしょ!そうだよなガルム君!?」


頷きで返し痛がるふりを続ける。


「お~可哀そうなガルムよ!」

「誰がこんな事をしたの?」

ウィリアムさん…もう止めてください。


そしてあなたがしたんです!

お腹を撫でてくるミオにも心で突っ込む。


「そうだ村長!肉体労働じゃなければいいんですよね?」

「う、うむそうじゃの」

「それなら伐採した木材の研磨などなら辛くないですよ?」

「…そうじゃの、それならば良かろう」


「ふ~、じゃあ早速作戦会議ですね、村長は木を取って来るまで待っててね!」


「え?お腹の痛みは?」

「なんか過ぎ去りました」

「そんな便痛みたいな感じなの?!」

「踏ん張るときは激痛ですね」


ウィリアムさんに頭をはたかれ、ミオの視線も痛いな。











評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ