ガルム君の7日目(動乱)①
お前らは必ず助ける!!
モース村までの道を全力で急ぐ。
モース村は……無事だよな?
息が焼ける。
視界が揺れる。
それでも足を動かし続ける。
自分の体を見て顔が歪む。
「まじで死ぬかもな……」
血が滲んでいる。
腕も、服も、ぐちゃぐちゃだ。
守ってやる、絶対に!
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コンコンコン
「……は?」
扉が叩かれる音で目を覚ます。
窓の外へ視線を移し、扉を見つめる。
まだ外暗いんだけど…。
ゾクリ!
昨日の階段でのアストレアを思い出して背筋が凍る。
「なんだよこんな朝早くから!」
恐怖を振り払うように大声で問いかけるが…。
なんで返事をしないんだ?
部屋に入ってくる様子もない。
恐怖を押し殺してドアを開け廊下を見るが誰もいない。
いや、いる?
気配は感じる、だけど姿が見えない。
「誰かいるんだろ?誰だ!」
廊下に進み左右を見るが誰も――
すぐ横の空気が、揺れた。
思わず目を見開く。
「なんなんだよ」
訳の分からないまま部屋に戻り扉を閉める。
寝直すか……。
――いる。
背後に、何かがいる。
「使い道はあまりなさそうね」
「うわーーー!!」
僕の後ろからアストレアの声が聞こえて急いで振り返る。
「おま!おま!」
「何語よそれ」
「何してんだよ!?」
「作った魔法の実験だけど?」
こいつにこそ常識を叩き込んでやりたい……!




