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始原の裁定者と終結の器  作者: 解放さん
1章 モース村

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ガルム君の6日目(日常)④

「それを教えるのはまた今度ね」

とアストレアに言われ、僕たちは別れた。


今はヘンリーの家へ向かって歩いている。


「どうしたんだいヘンリー?そんなに睨まれると怖いじゃないか」

「殺されそうになったんだから当たり前だろ!」


まぁ多少やりすぎたとは思ったけど。


「少し苦しいだけで強くなれるなら安いもんだろ?

それとも僕だけが武極を覚えてればよかったと?」

「それは、まあそうだけど」


「正直さ、お前が警戒されてるの嫉妬してんだよ」

「ガルム…あれは、そう言うのじゃないと思う…」


まぁ警戒してるとは言っていないがな。


「何弱気になってんだよ!あのな?僕もお前を認めてるんだぞ?」

「え?」


「なんだ?気づいてないのか自分の凄さに」

「え?それってどういう事!?」


そんなのは知らん!!

口から出まかせだもの。


まぁ全部がウソなわけじゃないがな。


「アストレアに喋るなって言われてるから無理!!」

「なんだよそれ~!」


めちゃくちゃ嬉しそうだなこいつ。


それと…これはこいつらには言っておかなきゃな。


「ヘンリー少し真面目な話だ」

「…なに?」

嬉しさで顔がにやけてたヘンリーが僕の顔を見て顔を引き締める。


「クララを死ぬ気で守れ」

「え?」


驚いた顔のヘンリーに構わず話を続ける。


「アストレアから聞いた。

クララはこの先危ない目に遭う」

「…なんでそれを俺に?」


「お前だけに言うつもりはない、ラインにも同じことを言う、お前らにとっては僕以上に大切な存在なんだろ?ならお前らが守れよ、{男ならな}」


そう言って僕は笑う。


僕がフリージアを守ったように、

こいつらにも誰かを守る強さを知って欲しいと思った。



「うおおおおおおおおおおおおおおお!!!」


突然の叫び声に声の方へ振り向く。


なんだ…?


「わしの家がああああああああ!!!」


その声に村の皆が外へ飛び出してきた。

クララは元気そうだな、よかった。



クララが無事なのを確認してから、僕はまだ叫んでいる村長を見る。

正座の姿勢で両手を天に挙げていた。


お?

なんでヘンリ―走って村長に向かってんだ?


そう思ってるとグレイソン家、アルフレッド家が村長の周りに集まり土下座し始めた。


あ!そうだ村長の家を壊したのと関係がある人たちか、まぁ僕もなのだが。


関係がない村人たちは、少し離れた場所からその光景を眺めていた。


村長の周りで土下座している姿は神を拝んでいるみたいだった。





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