ガルム君の4日目(日常)①
登場人物
①アストレア②男性全員③クララ
布団にくるまって震えていたがいつのまにか眠ってしまっていたらしい、目を覚ますといつもと同じ時間帯に起きていた、僕は睡眠時間を多くとらなくてもいい体質なのだろう。
だけど今日はこのままぐっすりと眠り続けていたい、布団を寄せ集め丸めた布団を抱え込む形で力強く抱きしめる。
コンコンコン
ノック!?当たり前に扉の外にいるのはアストレアしかいない、今まで部屋に呼びに来たことがないこいつがなぜ?僕は返事をせずに扉を凝視しているとまたノックが響く。
まさか!?昨日の出来事で傷心している僕を、顔を合わせづらい僕の気持ちを察してくれてわざわざ呼びに来てくれたのか?!
アストレア……僕は何て愚かなことをしようとしていたのだろう、分かりにくいがこんなに優しい人に対してお金も返そうとせず、弱みを握ってやろうと考えていただなんて。
僕はゆっくりとベットから体を抜け出して扉へと歩き出す。
神様ごめんなさい僕はこれから改心します、そして僕を気遣ってくれるアストレアと神様に心の中で頭を下げる。
ガチャ
扉を出るといつも通りのアストレアがいた。
「アスト「おはようド変態!」」
その言葉を言うとすたすたと階段を下りて行ってしまう。
ん??
なんだろう?この心から沸き立つどす黒い感情は、心配してきてくれただと?僕を気遣ってだと?
違う!!!
あいつ「ド変態」の言葉だけメチャクチャ強調して言いやがった!!
ただその言葉を言うためにわざわざ僕の部屋に来たのだと直感する。
先ほど心の中で頭を下げた神を殴り飛ばしボコボコに殴り殺しながら、ゆっくりと1階へと向かう。
(アストレアは心の中でも怖いので何もできなかった)
いつも通りの文字の勉強を終えて今日は周辺国家の事について教えると言う話になっている…のだが。
「アストレアさん、どうしてそんなに離れてるんですか?」
「ん?いつも通りだろ変態?」
どこがいつも通りじゃ!机に向かってる僕はいつも通りだが、お前は壁に寄りかかりながら勉強を教えたことなどないだろうが!!
僕が文字で分からないことがあって呼ぶとこちらに来て、教え終わったらまた戻るという非効率っぷり。
まだそれはいい!だが話始める時に必ず「変態」を入れてくるのには僕のストレスゲージがどんどん上昇していく。
だがこの魔女にはどんな方法でも勝てないと分かっているため反抗することも出来ない。
「アストレアさん自分で言ってたじゃないですか?ルーティンを大事にしてるって?やっぱりいつも通りに教えてくれた方がいいと思うんですよ、ほら余計なリソースも使わなくて済みますよ?」
「変態のくせにいい事を言うじゃないか、だが今日は余計なリソースもどんどん使っていきたい気分なんだ」
要するに僕をからかう為に無駄な行動も大歓迎という事だろう、どこが優しいだ!朝そう思った事が恥ずかしいと思うほどのど畜生じゃねぇか!!
「因みに今はどんな気分なんでしょうか?」
「胸の奥が満たされて幸せな気分だな、あたしにこんな気持ちを抱かせたのは変態が初めてだ、変態を誇れよ?」
僕の頭の中で自動変換をするとこうなる
【あたしにこんな気持ちを抱かせたのはガルムが初めてだ、自分を誇れよ】
になる、こんなことを言われたら嬉しいが、アストレアが言う言葉だと馬鹿にしかされてない。変態を誇れとはどういう事やねんとなる。
「どうか常識を教える時だけでいいので近くに寄って教えてください!!」
僕がそう言うとヤレヤレと言うように首を振りこちらに寄ってきた。
え?これって僕が悪いの?と心で思いつつ黙っていると寄ってきながら独り言のように話す。
「乙女としていつ襲ってくるかも分からない変態の近くに寄るのは恐ろしいが仕方ない、その時は服を破り散らされるあたしを皆に見せることにしよう」
世界のどこにそんなことが出来るやつがいるんじゃ!と思いつつ我慢する。「貴方を襲う男の人なんていませんよハハ」なんて言おうものなら僕が家の外まで吹っ飛ばされる未来しか見えない。
近くに寄ってきた為僕は頭を下げてお願いしますという。
「ヒッ」
アストレアがわざとらしく悲鳴を上げる、頭を下げて机を視界に納めながら僕は我慢する。
いつか泣かすと心に誓いながら。
アストレアは机に地図を広げそれを僕に見せてくれる、机いっぱいに広い地図なので僕は椅子から立ち上がりそれを見る、境界線だろう赤い線が引かれているのが分かる。
「まずは現在地から、モース村は前にも言った通りエルフの国とヴェイラム王国の緩衝地帯にあるここよ」
そう言って指で指し示す場所に目を向ける、カーブを描いているがほぼ一直線に緩衝地帯が海の方にまで続いている。
「この緩衝地帯も結構な広さがあるよね?なんで王国はここも王国領にしなかったの?」
「エルフ側がそれを良しとしないからね、エルフの国は迷いの森からが領土になる、それは太古の昔から1度も変わってない、領土を広げることをしないって事ね、だからこそ昔から緩衝地帯を設けて領土に近づかせるのを牽制しているのが続いているという感じ」
ふむ、今僕たちがいるモース村で例えるなら目の前に砦や壁などを建設されたら嫌だという感じだろう。
「次に王国を起点として話を進めるわ、西にあるのが【エルフの国】、正式名称はないわ、北には獣人国家【グラジオラス】、南に貿易国家【コンストロ】、南東に機構国家【オーガスト】、東に多種族国家【ドラグニール連合国】今言ったのが周辺国家になるわ」
「なんか王国って不利な位置にあるよね?全方位から攻撃でもされたらひとたまりもなさそう…」
ん?また沈黙だ、昨日もあったなと思いまたアストレアを見ると口に手を当てて何か考え込んでいる様子に首を傾げる。
「あなたが…そうねこの緩衝地帯をあなたの国としましょう、その時に王国を滅ぼしたいと考えた時どうする?」
なんか壮大な質問をされたがこれも勉強の内か?と考えて真剣に考える。
「う~ん戦力とかが良く分からないから何とも言えないんだけど、王国の周りと同盟を組むことから始めるかな、さっきも言ったけど全方位からの攻撃なんて想像するだけで大変そうだし。少なくともこの【ドラグニール連合国】と【オーガスト】とは同盟を組みたいかな、国土も広いからなんか強そうだし!」
「もし同盟を組むという選択肢が使えないとした場合は?」
その問いに頭を悩ませ目を閉じて上を見上げる。
そして思いついたことをアストレアに向かって笑顔で答える。
「王国に降伏する!!」
「は?」
僕の発言に意味が分からないという顔を見せる、それはそうだろう、滅ぼすならという問いに降伏するという回答は意味不明すぎる。
呆れて首を振るアストレアに僕は唇を突き出して僕が考えた続きを話す。
◇
僕の話を最後まで聞いていたアストレアは手に持つ杖で頭を叩き「無謀すぎ」とおしかりを受けた。
僕は叩かれた頭をさすりながら気になった事を聞いてみる。
「それよりも気になったんだけど、どの国が一番強いの?」
「一概にどの国が1番強いのかは断言できないわ、一番弱いと思うのは貿易国家の【コンストロ】…だけど気になる情報もあるからねその情報が本当なら弱いとも言えない」
考えているのだろうか話をまとめているのか、そんな空気を感じたので僕は喋らずに待つことにした。
「戦力的なもので言えば①エルフの国②ヴェイラム王国③グラジオラス…かしらね周辺国じゃないけどアマツ信仰国って国はヴェイラム王国と同じかそれ以上の可能性もあるわね。だからと言って他の国が弱いわけじゃない、侵攻側、防衛側で大きく評価が異なるの、今あたしが言ったのは防衛側での話よ」
「じゃあ侵攻側で強いのは?」
当然気になるので疑問を投げかける。
「【グラジオラス】と【ドラグニール連合国】が同じくらい、次に【オーガスト】その次が王国って感じかしらね。【オーガスト】の場合は面制圧力がけた違いに高いんだけど動きが遅い欠点があるのよ、速さがあれば圧倒的に1番よ」
はぇ~それぞれ強みと弱みがあるんだなと感心しつつ面白いなとも感じる。
「周辺国家についてはこれくらいね他に聞きたいことはある?」
「王国ってどこかと同盟とか組んでるの?」
エルフの国と獣人国家とはしてないだろうなと思いつつ聞いてみる。
「王国は【ドラグニール連合】だけね、その他は停戦と言う形になってる」
アストレアの「他には?」の問いに僕は首を振りその日は終わりになる。
そして今は日課となっている剣の鍛錬の真っ最中なのだが3人が入り乱れての本気の斬りあいに転じている(木剣)
◇ ◇ ◇
アストレアとの座学を終えて外に出ようとした所でアストレアが珍しく話しかける。
「ねぇ…毎日鍛錬をするって話なかった事にしてもいいのよ?」
そんないきなりの発言に驚いて振り返ると下を向いているアストレアが目に入る。
急にどうしたんだ?!分からない!この人がどういう意図でその発言をしているのか、僕は何かを試されているのか?そんな事を考えているとゆっくりと顔を上げてその顔に驚愕する。
初めて見る困ったような心配するような顔を僕に見せる。
「あたしはあなたが心配なの、ヘンタ……ガルムの事が、いつも頑張ってるあなたはまずは家で知識を詰め込んであたしと一緒にいた方がいいと思うのよ…」
なんか途中気になる箇所があったがまぁ置いておこう。
ははぁんさてはこいつ僕に惚れたな?この心配そうな顔はきっと寂しいんだな?そして一緒にいた方がいいというのは僕と一緒に過ごす時間が少しでもほしいという事だと理解する。
憎まれ口を叩きつつも心では僕のことを想っていたのだろう。
だけど僕には強くならなきゃいけないという目標がある、ここは心を鬼にしなければならない。
「ごめんアストレア、気持ちは嬉しいけど僕にはしなきゃいけないことがあるんだ、だから君の気持には答えられない…もう行くね!!」
「あぁ変態…」
そう言って僕に手を伸ばすアストレアを残しグレイソンの家に走って向かう。
◇ ◇ ◇
あたしの想いは伝わったのかしら?…いえ最後の言葉を聞く限り絶対に理解してない、遠回しに外に行くな、あたしの目の届く範囲に居ろと言ったつもりなのだがあのアホには届かないだろう。
自分が言った事を曲げるのが一番嫌いなあたしには、やっぱりあたしが言った事はなしの言葉を言うことが出来ない、だからこそ遠回しに言って気づいてもらおうと思ったのだが…
あたしは椅子に座り机に両肘を着けて両手を握りしめ祈ったことのない神様に祈りをささげる。
「どうか、どうかお願いします、あの変態が何も問題を起こさない平和な日常をあたしにお与えください」
◇ ◇ ◇
最後のアストレアの見送りの言葉に怒りのボルテージが上がりつつも目の前で手を振るグレイソン親子を見て笑顔になる。
「お~い!へんた~い遅いぞ~」
ピキ
目の前の赤い髪のガキが何かを言っている、それを慌てて止めるその親がいる。
アストレアに言われるのはもう諦めてる、どうする事も出来ないのだから…だが目の前のガキは違うと!!目を大きく見開く。
だが大人を目指す僕にとってこんなことで怒るのは間違っている、だってそう言われる原因を作ったのは自分自身なのだから、事実を言われて怒るなんてかっこ悪いじゃないか。
僕は怒りを鎮めて優しい笑顔でヘンリーを見る、この子を許そうだって僕は大人なんだから。
「おいガキ!もう1度その言葉をこの俺様にほざいてみろ!!貴様が2度と俺様に歯向かえないほどの恐怖と絶望を味わわせてやるからな!!」
その言葉を受けて親子2人は小さい悲鳴を上げて謝ってきたので、優しい笑顔に戻る。
「冗談ですよ?そんな事僕がするわけないですよ!?」
「そうだよな!ガルムにそんなことする度胸ないもんな!」
子供とはなんて恐ろしいのだろう、言葉の通りに受け取ってしまう、そして反省をしたかと思えば同じ過ちを繰り返す。嘆かわしい
僕は首を振りつつ体を鍛える運動に入りそれも終わり剣の稽古に入った時に問題は起きた。
「ヘンリー昨日は僕が寝不足だったから負け越したが今日の体調は万全だ!むしろ暴れたくてうずうずしてるくらいだ、負け越しても泣くんじゃねぇぞ?」
5メートルほど離れたヘンリーに剣を向け挑発する。
「俺が1度でも本気を出してるとでも思ったの?初心者のガルムに手加減してあげてた優しさが分からないとは、これだから【変態】は…」
変態の言葉を合図に一気にヘンリーに詰め寄る、ウィリアムさんが「まだはじめって言ってないよ!」と焦っていたがそんな事は関係がない、変態と言う言葉に僕は初めて感謝した、だってこんなにも僕に力を授けてくれるのだから!!
焦って防御姿勢に入るヘンリーの剣に真正面から切りかかる。
カーン!
と言う甲高い音を響かせる、本気じゃなかっただと?それはこちらも同じじゃボケ!子供だからと力をセーブしていたのを今思い知らせてやる!!
「おらぁ!!どうしたどうした?本気を見せてくれるんだろ?本気見せなきゃケガしちまうぞ?!」
僕の力任せの剣の乱舞を押されながらも弾くヘンリーに感心しつつすべての怒りを発散すべく上段を大降りに叩き込もうとした所を見逃さずにヘンリーの剣が僕の脇腹めがけて襲い掛かる。
「ッチ!」
「今度は…俺の番だ!」
寸でのところで躱し後ろに下がると攻守が逆転する。
上段、突き、切り返しなど多様な手数の攻撃を何とかしのぐ。
「ほらほら!さっきの威勢はどうしたんだよガルム!やっぱり口だけの変態だったって事だね!」
僕は体を沈み込ませてヘンリーの足に足払いを決める。そのまま僕は慣性のまま1回転して横に倒れこむヘンリーの腹めがけてもう1度蹴りを食らわして吹き飛ばす。
まだ!!
僕は吹き飛んだヘンリーを追いかけるようにして走りまだ飛ばされてるヘンリーに追いつき上段に構え振り下ろす。
カーン!
こいつ!まじか!?
体を回転させて剣を振って僕の剣の軌道をそらしやがった!
だが!軌道をずらされた剣を地面すれすれで切り返しヘンリーの尻に命中させる。
「いってぇ!!」
そんなヘンリーの声の後にウィリアムさんの1本の合図で1試合終わる、ウィリアムさんは息子に駆け寄り大丈夫かと声をかけ、僕もヘンリーに近づくと尻もちを突いているヘンリーと目線が合う。
「1本」
僕がにやけ顔でそう言って人差し指を立てる。
悔しそうなヘンリーの顔を見て少しすっきりしているとウィリアムさんが僕を褒めた後にヘンリーにお説教を始めた。
「おいヘンリー!相手を過度に挑発するのはダメだ!今みたいに必要以上な力を発揮させてしまう場合がある!たとえガルム君が変態だったとしてもだ!お父さんも変態だとは思う!!だがそれは心で押し殺して言わないのが優しさなんだ、きっとガルム君も色んな思いがあって変態として生きていくことを決めたんだから!!」
んん?ウィリアムさん?
あなたは何を言ってるの?
喧嘩を売ってるんですか?
「ごめんねガルム君失礼なことを言って、ヘンリーも悪気があったわけじゃないと思うんだ許してくれ!」
そう言って息子に向いていた顔をこちらに向けると同時に僕はウィリアムさんに切りかかる。
「な、なにをするんだガルム君!!」
「失礼なのは貴様じゃー!!」
そういいウィリアムさんを力で押し込む。
押し込まれるとは思っていなかったのか真剣な顔に変わる、ウィリアムさんに勝てたことなどは1度もない、だからと言ってここで我慢することはプライド上出来ない。
弾き飛ばされた僕は構わずにまっすぐ突っ込んでウィリアムさんの剣筋に目を凝らす、幸いと反射神経は良い方でね!!
ギリギリまで引き付けた所を空いてる左拳で剣の腹の部分に当て軌道をずらす。
「なっ!!」
驚いてるウィリアムさんの首に僕の木刀が命中した。
「へへこれで親子から1本だね」
そう言って不敵に笑う僕を見て痛みを受けつつ嬉しそうに楽しそうに笑うウィリアムさんがいた。
「いいねガルム君楽しくなって来たよ!」
「僕も同じですよ2度と僕の事変態って言えなくさせます!!」
その言葉を合図にお互いがまた駆け出す、この戦いに見入っていたヘンリーにも声をかける。
「おいヘンリー!!いつまで休憩してんだお前もさっさとかかってこい!」
僕の声を聞きウィリアムさんも同調する。
「そうだぞ!お前も参加しろ!多人数戦闘の練習だ!!」
僕達の言葉を聞き剣を持って駆けつけてくる姿に笑いあう、ヘンリーも楽しそうだ。
「おいヘンリー!!まずは強い奴から倒すのが鉄則じゃないか?その後にさっきの雪辱を果たして見せろよ!」
「そのほうがいいね、お父さんに勝てるならガルムでも協力してやるよ!!」
よしよし!と心で笑う。
「ちょ、ちょっとそれはずるいんじゃないか!?」
そんな慌てるウィリアムさんを無視して僕は指示を出す。
「ヘンリー右回転!!」
その言葉に素早く反応して僕たちはウィリアムさんを囲うように周りをぐるぐると回りタイミングを図る、あった僕は左手でそれを掴みウィリアムさんの死角に入った時にヘンリーにそれを見せる。
ヘンリーも僕が言いたい事が伝わったのかウィリアムさんの死角に入ったと同時に掴むのを確認したと同時に同時に頷きそれを投げる。
正面からの僕の投石は防がれたが後ろからの投石は防げなかったらしく若干体が揺らぐ。
「「いま!!」」
2人が同時にウィリアムさんに突っ込むがウィリアムさんはヘンリーを見ずに僕だけを見ている。
なにか薄気味悪いものを感じつつもう剣を繰り出せば届く距離、ウィリアムさんの剣の持ち方を見て驚愕する。
「ヘンリー!!防御だ!!」
ウィリアムさんは剣を逆手に持ちそのまま後ろのヘンリーめがけて繰り出すがかろうじて防げたのを確認したと同時に僕にも攻撃が繰り出される。速すぎんだろ!!
僕もかろうじて横払いをガードするがそのまま距離をとる。
ヘンリーも一定の距離で止まっている、ウィリアムさんはこちらの様子を伺って動きはない、僕たちを試してるなあの人。
「ヘンリー集合!」
その言葉でヘンリーが右回りで僕の方へ寄ってくる、ウィリアムさんはそれを黙って見ている。
「舐められてるね俺たち」
ヘンリーの声に「ああ」と答える。
舐めたことを後悔させてやる、僕はヘンリーに耳打ちをしてこの後の動きを伝えると。
「いやいや!それ下手したら俺死んじゃうって!」
「大丈夫!!お前ならなんとかできる!!」
「そんなむせき…」
僕はヘンリーの言葉を待たずに左手をヘンリーの股の間に入れて上前方に投げ飛ばす。
「うわぁぁぁぁ」
さすがにウィリアムさんもびっくりしたのか上に目線を移したところに突進する。
ヘンリーがしっかりー着地したのと同時に「ヘンリー今だ!!剣を投げろ!!」
その声を聞き後に体を向けるウィリアムさんに僕は切りかかる、ヘンリーは剣など投げていない、こちらに走ってきてるだけだ、それを瞬間的に判断して後ろの僕に回転させながら剣を薙ぎ払うが当たらない、
「ここだよ~」
「はあ?!」
僕は仰向けに寝転んでいた、その体制のままウィリアムさんの剣の取っ手部分を剣で叩いて剣を叩き落とす。
それと同時にヘンリーの剣がウィリアムさんのお腹をとらえた。
ウィリアムさんは茫然としており、
僕は立ち上がりヘンリーに片手をあげて迎える。
パン!
コン!
手を叩きあったと同時にヘンリーの頭に木剣を軽く当てる。
ヘンリーがポカーンとした顔で僕を見て来たので2本の指を突き出して「2本目」と笑うのだった。
その後、2人が納得いかないという事になってもう1度戦う事になったが剣がぶつかりそうになった瞬間それぞれの家から奥さんたちが出てきて。
「「「うるさい!!!!」」」
と言われアンナさんが他の奥さん方に謝ってアンナさんからの説教で幕を閉じるのであった。
◇ ◇ ◇
アストレア宅
「あぁ神様」
と言う声が静かに響いていた。
◇ ◇ ◇
短編は見なくてもいいと書きましたが、見ないとだめだこりゃとなりその文を訂正しました。
長くなりすぎたので②に続きます!!まだ終わりじゃないですよガルム君は!!




