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始原の裁定者と終結の器  作者: 解放さん
序章 生きる意味

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迷いの森⑦

そんなことを考えていると胸の中に納まっていた子犬が暴れだしたので慌てて地面に下ろす。

地面に着地した子犬は暴れてたのがウソのように優雅に前に歩いていき地面に降り立った鳥の前にお座りの姿勢で止まる。


その光景を僕とフリージアが唖然としながら見ていると子犬が右手を大きく上げていた。


スパン!


子犬に鳥が殴られ横に倒れる。


「「え?」」


開いていた口がさらに開かれ子犬と倒れた鳥を交互に見つめる。


横に倒れていた鳥が体制を立て直してそのまま飛び立ち、アーチの一員に戻ったかと思えばぶたれた鳥が一羽だけ鳴いた(泣いた) 


その光景も二人で見上げていると子犬が前に歩いていき、境界線となっている鳥のアーチを潜り抜けてから振り返り。僕たちに向かってワンと鳴いた。


フリージアと数秒見つめあう。


「これって通っていいって事?」

僕が恐る恐る聞く

「うーん?分かんない…けど…分かんない」


フリージアも判断しかねる状況なのだろう2人して唸りながら悩んでいると痺れを切らしたかのように子犬が戻ってきて、僕たちの足に頭をぶつけてグイグイと押してくる。


正直押されることはないのだが必死に押す子犬の圧に負けて2人して境界線の下までくる。

フリージアと見つめあい上の鳥を見ながら下を潜り抜ける。


鳴き声を覚悟していたが、帰ってくるのは静寂だけだ。

またしてもフリージアと向き合い、そして子犬の方を見て2人して子犬の頭を撫で散らかす。


「すごいなお前~!いったいなにしたんだよ!」

「ありがと子犬さん!…いいのか分からないけど、でもありがとぉ~」


ここでのお別れなどフリージアも望んでいなかったのだろう。すごくうれしそうに子犬を撫で続け、僕も嬉しさで子犬を抱きしめ頬ずりをする。

フリージアと片手でハイタッチをして喜びを分かち合っていると、聖樹の方角から音が聞こえたのでそちらを向く。


ヒュッ!!


ドスッ


ん?何か音が聞こえたと思った瞬間、右の二の腕が熱くなったと感じた瞬間痛みに変わる。


右の二の腕を見ると服が裂かれ血が滲みだし、さらに直線状の地面に矢が突き刺さっている。


「貴様!!その御方から離れろ!!」


エルフの大人の男がこちらに矢を引き絞りながら怒りの顔を向ける。

1人だけじゃない大勢のエルフが僕に矢じりを向けている。


狙われているのは間違いなく僕だろう。

瞬間的にフリージアを横に押し倒し距離を離して、手に抱える子犬もフリージアの方に投げ飛ばす。


「おい何やってんだよ!!放せって!!」


…投げ飛ばそうとしたのだが子犬が僕の襟元を噛み、爪で服に引っ付いてるので離れてくれない。


そうしてるとまた矢が太ももあたりに飛来してきたので、慌ててよけ、子犬を放り投げるのは諦めて、抱え直す。


このままここにいたら殺される!ちらりとフリージアを見てから名残惜しくも中央から遠ざかるように走り出す。

今だ襟首を噛み爪を立てる子犬を見やり


「死んでも文句言うんじゃねえぞ?」


その言葉を聞くと子犬は噛むのをやめ爪をひっこめた。


「こいつ」


やっぱり普通じゃないよなと思うと同時に心強さもえる。


「約束守ってくれよ?」

「ワフ!」


◇ ◇ ◇


ガルム君の背中が遠ざかって行く、その後ろを追いかける無数のエルフ軍の波

やめて!!そんな声を聴くものなど、いや聞こえるものなど誰もいない。大群の波にかき消され虚しく消えていく。


なんで?どうしてガルム君が矢で撃たれて追いかけられなきゃいけないの?


悪い事なんてしてないのに!ガルム君は私を助けてくれた、励ましてくれた。


ガルム君が逃げられなかったら?頭の中に広がる血まみれの少年。


イヤダ… それだけは絶対に…


誰かが私に何かを言っている、ダメ

私の前にひざまずき心配そうな顔を見せる、ダメ


「…メ」


目の前のエルフが怪訝な顔をする。


「ダメ!!」


私の中の魔力をただ無造作に外に押し出すだけの魔法とも言えない暴発。


だが人を吹き飛ばすだけの威力は十分ある。


「回廊は風、速さを求めん我に、暴風を与えん」


「天駆嵐覇!!!」


その言葉とともにフリージアの足元に風が、いや竜巻の如く荒れ狂う風を出現させ一気に飛翔する。

この竜巻は今、少女の足を切り裂きながらさらに勢いを増す。


だがエルフの少女はそんな事を気にせずさらに速度と威力を上げる。


「ガルム君」


私にとって大切な人になった少年の名前を呟く。

ちゃんとお別れできてない、ゼルムおじさんにガルム君にちゃんと伝えるって約束したんだ。


「こんな別れ方なんて絶対に嫌!!」


目の前に地面や木を疾走するエルフの兵を見つけ、それを追い越し皆が向かう方角へ飛び続ける。


悔しくて悲しくて涙で視界が滲む。絶対に守る、今度は…私が!












これで迷いの森は終局です!自分的には分割もありだなと言う感じですかね~編集がしやすいし!

ただ執筆が早い(暇な)俺には区切ってやるのもいささか面倒ではありましたね~。


そんな話は置いておいて、本を投稿してみて感じることはただただ楽しい!!その一言に尽きますね、

こう思えるのも見てくださる皆さまがいるからこそ励みとなっております!!

本当にありがとうございます!!!

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