迷いの森②
そうした出会いがあり僕たちは2人と1匹で目印のどでかい木を目指して歩いてる最中だったのだが。
「この子は迷子なのかなぁ?子犬だから親がいると思うんだけど…探してあげられないかな?」
「そうだね、放っておくのも可哀そうだし、近くにいるかもしれないから探してみよっか!」
フリージアが子犬に「大丈夫だよ~」と話しかけていたが、当の子犬はなぜか頭をぶんぶん左右に振っていた。
探すのは確定したが、僕にとってはフリージアを帰すことが第一優先事項なので時間制限を設けることにして日が沈みそうになればすぐに聖樹に向かうことで了解を得た。
「もし日が沈んでも見つからないようならフリージアが預かって後日探すか、僕が迷いの森から出る時に探すって事にしよ?」
そう言うと少し暗い顔を見せるがすぐに笑顔で頷く。
その表情の意味は僕との別れを悲しんでくれてるのかな?と都合のいい想像を膨らませる。
フリージアとはそんなに長く過ごしてきたわけではない。
坑道ではおじさんが守ってくれていたとはいえ、見張りからの暴力を全て防ぐことはできないし、水を与えないなどの嫌がらせも起きていた。
おじさんに心配をかけまいとそのことは言わずにフラフラになりながら1人で休んでたところに配色係が食事や水を持ってきてそこにフリージアがいたのだ。
僕には食事を与えなくていいなどと言われてるのか近寄ってこなかった所、フリージアがそんな僕に気づき食事や水を持ってきてくれたのが出会いだった。
同じ配色係に何か腕を掴まれて言われてたりしてたが、それを振り払ってこちらに駆け寄る姿は今でも鮮明に記憶に刷り込まれてる。




