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人か魔物か⑮
お爺さんが刀を収めたのも束の間、
森側で戦っていた他の冒険者がこちらに走ってくるのが見える。
5人か。
しかも3人はさっきの突っかかってきた奴らだ。
男が3人、女が2人。
男3人が固まり女2は距離を開けていた。
「あいつらはダメだな…………」
おじいさんに別れを告げて、走り寄る5人の進路に躍り出る。
5人全員を止めるとなるとさすがにきつそうだな。
殺さない事を前提にした時の手加減の調整が難しすぎるんだよな…………。
「止まれお前ら!!」
僕の叫ぶ声を聞き男3人組が顔を見合わせ。
残りの2人は視線を変える事なく前を見据えていた。
止まることなく、むしろスピードを上げてくる。
「全員頭固そうだな~…………」
細い剣を持ったピンク髪のツインテールのエルフは微笑みながら走っている。
そして
白銀と蒼が混じった髪を後ろに束ねる長槍の人間を見る。
アストレアみたいに無表情、それだけで既に怖い。
後ろで戦ってるミオを見て、
覚悟を決める。
近くにある石を拾い――前方に思い切り投げつける。
ドン!
石が地面に突き刺さり、土煙が爆ぜる。
5人の足が同時に止まった。
「止まれんじゃねぇかよ、さっさと止まれよ」




