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君の知らない僕のダークサイド〜救ってくれるもの  作者: 水波瀬 凪
第三章~それぞれの救い【転換期編から最終まで】

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【遥希】5段飛ばしの堕天使?

「階段と同じだと思うな」


優芽が、ふとつぶやく。


優芽と凪と3人、眠れなくなった俺たちは夜中に語ってたんだけど、


「三段跳びじゃ危ないっていうか…」


「1段ずつ上がれってことだ」


優芽と俺の中では、言いたいことが通じ合ったんだけど凪はわかってない様子。


「夜中に話すなら怪談じゃね?」


「凪の話をしてんだよ」


つまり階段は凪の空白の5年間のたとえだ。


「凪くんなんかさ、天使でもないくせに、無理するから階段から落っこちたんだよ」


「うわ、俺、階段踏み外してしまったんだな!」


わーホラーだ怪談っぽい! 堕天使!


わりと楽しそうに凪が騒いでる


「もう結菜ちゃんに天使じゃないってバレてんでしょ?」


「たぶんバレた。5段跳びくらい頑張って、結果壊れた…」


てゆーかさ、俺そもそも自分のこと天使なんか思ってなかったよ?


結菜がそういうから、期待に応えたくなっただけでさ。


結菜との関係も壊れそうだけど、俺自身もう限界だったかも…


凪も理解してきたようだ。


それを言うなら、俺たち周りの人間も


「女に慣れてないふりしろよ」


なんて煽ったっけ。


ありのままの凪を、どこかで否定してたのかな?


そのままじゃだめだ、そのままじゃうまくいかないって……


「わたしは凪くん初めてみたとき、5歳くらい年下かな? って思ったけど、ひとつしか違わなかった」


「そうなんだよな、実際俺ともそんな変わらない」


「優芽は昔で言えばクリスマスケーキなんだろ? 25日の売れ残り」


ああ、凪、そういうところだぞ。


「は? いまわたしの年のこと、言ってないんだけど?」


「遥希、はやく嫁にしないと!」


「だから凪、話がズレてる」


「そうだよ、わたしとはるくんは、平和なんだから」


それより凪くんのことだよ!


平和……なんだよな?


うん、それより凪のことだ。


「てことはさ、結菜に一緒に階段上がろ? て言えばいい?」


でも連絡取れないんだよな……。


凪が肩を落としてる。


「ブロックされてんの?」


「LINEは未読スルーだし電話も、それにアパート行っても電気ついてない」


「ね、はるくん」


優芽が耳元で小さな声で言った


「強制的自然消滅狙われてるのかな」


ていうか、もうふられてる?


実のところ、俺がLINEしてみても未読のままなんだよな。




「あとは、結菜の会社…ならわかる」


結菜、親いねーし、頼れるとこないからたぶん仕事なくしたらヤバいだろ?


やめてないなら、そこにいるよな。


まさか会社突撃するわけにもいかない。


「凪くん、結菜ちゃんの会社ってどこ? なんて会社?」


「えと…」


凪から聞いた社名、たぶん日本人ならみんな知ってる有名企業だった。




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