【優芽】ハイスペ彼氏よりもはるくんが良かった、からの凪くんとの出会い
兄と連絡が取れて、3人で地元の居酒屋に集まることになった。
ちょうどお店に到着する頃、拓海さんからLINE電話が入ったけど今の状況を話したら
「終わったら連絡して、迎えに行くよ」
って言われちゃった。
居酒屋に入るとすでに兄とはるくんがいた。
はるくんが
「優芽ちゃん大きくなったな」
って、まるで親戚のおじさんが言うみたいなことをいうから
「遥希先輩は老けたね!」
って言ってやった。
飲み物で乾杯し、いくつか料理を注文したあと
「そういえば覚えてる?」
ってあの頃のあの話を持ち出してみる。
「え、優芽ちゃん、俺のこと忘れられないって?」
「違うし! いまはハイスペな彼氏いるんだから!」
でもおまえ、そいつとうまくいってないんだろ、だからこの場を作ってって言ったじゃん?
わたしがはるくんに会いたかったのがバレる。
恥ずかしくて、変な笑いでごまかしたけど…
「会えて良かったよ、はるくん」
また飲もうね!とLINE交換してきた。
約束通り拓海さんは、飲み会の帰りに迎えきてくれた。
お兄ちゃんと、はるくんと頭下げる程度の挨拶してたんだけど、車に乗った瞬間、拓海さんの機嫌が悪いのがわかった。
俺にはまだ距離があるのに、ほかの男にはあんなふうに近くに寄っても平気なんだね、みたいな、めんどくさい空気になっていた
拓海さんとはつきあって20日、まだ手も触れさせてなかった
先日は車で別れ際にキスされそうになって、とっさによけた
いちいち干渉されるって嫌だな。
美容室のことだっていろいろ嫌だった。
たった20日だけど、積み重なるものがあった?
「干渉うるさいよ!」
って、言っちゃった。
重い空気のままうちに着いて
「じゃ、また」
って顔見ないで拓海さんは帰っていった。
いい子の顔なんか、疲れるだけだ。
彼氏彼女としては合わなかったけど、カフェ店員とお客さんだった頃は楽しかった
だから元に戻ろうってことをLINEで伝えた。
お別れしたけど全然悲しくなかった……
彼氏もいなくなってフリーになったわたしは
「はるくん遊んで」
早速はるくんにLINEした。
そしたら今週末に仕事場の友達と飲み会するから来る? って誘ってくれた。
ただちょっと変なのがいるけど気にしなくていいって。
変なの??ってなんなの?
そして飲み会当日、おそるおそるそのイタリアンバルってお店に行ったんだけど、とくに変な集まりでもなかった。
仕事の後輩で友人っていうひとで、凪くん。
凪くんのそばにいた結菜ちゃんって子の4人での飲み会だった。
今日ここに来る前にカラーチェンジしてきたという凪くんの髪の毛の色が、
「シルバーブルーきれいだよね、天使みたいでしょ」
って隣にいた結菜ちゃんがうっとり眺めてる。
「天使…?」
それって、天使の輪ができてるってこと?
ふいに結菜ちゃんがわたしとはるくんに聞いてきた
「ふたりはどんな関係なの?」
はるくんから聞いてないのか、わたしは今の状況をふたりに話した。
そしたら
「素敵!長い年月をかけて、探してた恋心のピース同士が今やっと再会できたんだ!」
ポエムっぽいことを言われてちょっとごめん、引いた
そしたらはるくんが
「いや、そんな美化したもんじゃねーし、単なる再会」
せっかくの結菜ちゃんの言葉をバッサリ?
「長い年月かけて老けたよな、お互い!」
と、わたしまで老けたことにされた。
そしたら
「遥希、なんかごちゃごちゃめんどくせ…」
って凪くんがぼそっと言った
「なにその謎の言い訳」
あーほんとめんどくせ、遥希めんどくっせー
凪くんがそういいながら席を立った。
「凪くん?」
結菜ちゃんが不安そうに凪くんを見上げてたけど
「すぐ戻るよ」
って行ってたぶんトイレかな?
そう思ったらわたしもトイレ行きたくなって席を立つ。
トイレから出てきたら、ちょうど扉の斜め前くらいにある長椅子に凪くんが座ってた。
「あ、ども」
わたしは凪くんに頭をさげて、みんなのところに戻ろうと思ったんだけど
「ね、ちょっと話そうよ」
って凪くんが、隣を軽くたたく。
「えと、ここで?」
そう言った瞬間、手を引かれた。
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