【遥希】急に言われても心の準備っていうものがあって…間違えたかもしれない
「優芽! 大丈夫か!」
凪が変なことをしてないか、気になりすぎて優芽の家に慌てて来てしまったんだけど
「帰ったよ」
はるくん、心配性だね、と言われてしまう。
「はるくん、ちょうどいいタイミング」
「え、凪いないんだろ?」
言うと、優芽の表情が変わってきたので
「あ、ごめん、タイミングって?」
慌てて言い換えた
「はるくんでいっぱいの約束」
両手を広げて優芽が待ってる?
「えと、それは週末の約束、だよな?」
そうだよ、今じゃない。
「もういい、帰れ」
優芽が俺の体を外に押しだし、
「週末もやらない!」
バカとかアホとかクソとかなんか、書けないけどひどい暴言を吐かれたんだけど…
なんで?
そのときは、本当にわかってなかったんだ。
でも
たぶん俺、ここで優芽のフォローをすべきだったんだよな?
追い出されたし、凪のことが心配になって、そのまま凪のところに行ったんだ。
当然といえば当然なんだけど、凪は家から出てきてくれないし、
だったらと思い、優芽にLINEしたけど、返事が来ない
「あれ、やっぱり俺、なんかやらかした?」
あのとき、
「はるくんでいっぱい」
あの約束を凪のことほっといてでも、やるべきだったのか?
いや、それは違う。
あのとき、たとえそうしたって、気持ちが上の空になるだろ?
優芽のことは大切なんだけど、凪のことだって大切なんだよ。
それに、いきなり予定変更されたって、俺だって心の準備ってのが必要なんだ。
凪みたいに、簡単にやれない。
そういうところ、凪がうらやましいというかなんというか
「いや、うらやましくない!」
だいたいな、俺にまであんな軽々しいことをやるようなやつなんだ。
全然うらやましくなんかない。
とはいえ、俺ももう少し、臨機応変さを学んでもいいのかもしれない。
優芽は俺が思うよりずっと、勇気を出してくれてるのかもしれないな。




