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君の知らない僕のダークサイド〜救ってくれるもの  作者: 水波瀬 凪
第二章~まだ俺は救われない【交際編】

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【優芽】被害者でいたくないし、かわいそうって思われたくない

「凪くんは凪くんで湊くんじゃなかった」


それは、湊くんは、はるくんと同じ、ヘタレだから。


湊くんは凪くんみたいに、軽く手を出さない、出されなかった。


ベランダで凪くんが湊くんっぽい雰囲気出してきたから惑わされたけど、あれは正真正銘、凪くんだよ。


はるくんは


「俺は湊みたいに尖ってなかった」


湊が暴走しないよう、緩衝材みたいな役割してたって言ってて、2人は正反対みたいに言ってたけど、


「似てるね」


わたしはいつも思ってたよ。


2人とも、真面目でいいやつで、ヘタレ。


2人の影で霞んでたかもしれないけど、3人のなかでは「樹」が最高に悪かったよ。



最高、じゃないな、最悪。



親の再婚で義兄妹になっただけなのに


「優芽の一番近くになれた」


なんて言ってさ、バカじゃん!



湊くんが天国行ってから、樹がはるくんを抑えようとしてたのも、知ってる。


はるくんの上に立とうなんて、100万年早い。


そもそも、湊くんと少しつきあったけど、わたしの中では一番は、はるくん。



昔もいまも、ずっと、一番。


はるくんが一番カッコいい。



はるくんがはっきりしないから


「湊くんが一番」


なんて、嘘ついた…



嘘なのに、はるくんは信じる。


嘘ついても「嘘だよ」って言えばそれも信じる。



はるくん全然わかってない!



守ろうとしてくれること。


怖がらせないように。



その優しさは、とても嬉しいんだ。


でもね、優しくされればされるほど、


「わたし、過去に傷ついた人間なんだな」


って毎回思い出してつらくなる。



あの過去を早く忘れたいのに、はるくんとなら忘れられると思ってるのに。


過去はなくならないから、上書きして保存したいのに。


はるくんがグズグズしてるから、間違って、凪くんで上書きしたじゃん!



わたし、いつも間違える。


一番を間違えて、手に入りやすい、二番とか三番目とかでいいかと思ってしまう。


せっかくいま、はるくんの彼女(嫁候補)になれて、一番近くにいるのに、なんか遠い。


はるくんが言うように、体が結ばれることだけが欲しいってわけじゃなくて。



私はもう、あの過去を忘れて、


はるくんと普通の、


新しい恋愛を楽しみたかった……。



はるくんの中には、まだ樹を許せない気持ちがきっと大きくて、だから、こだわってんだよ。



最近また、新たな本を手にいれた。



「ほんとうの恋人のつくりかた」



その本で学んだのは


「樹に触られた記憶、全部なくなるくらい、 はるくんでいっぱいにしてほしい」


わたしだったら、


「めちゃくちゃにされたい」


肉食系出しちゃうけど間違えてた。



「嫌な記憶、全部なくなるくらい、 はるくんでいっぱいにしてほしい」




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