第七話:一ヶ月の無間地獄と、廃人の夜明け
三日三晩にわたる破壊の嵐が去り、アナトリアの城壁と街並みは粉々の瓦礫と化した。
ドラゴンと化して暴れまわったヴァレリアは、ネネが放った極大の睡眠魔法によってようやく無力化され、荒野に沈んでいた。
そしてその傍ら、ドラゴンの足跡の影で白目を剥いて伸びていたユウサクもまた、ネネによって「救出」されていた。
だが、それが彼にとっての更なる地獄の始まりだった。
拷問室の再会
気がつくと、ユウサクの首には鋼鉄製の「猛獣用首輪」がはめられていた。
場所は、崩壊を免れた地下の堅牢な一室。目の前には、怒りで全身を震わせるヴァレリアと、無表情に焼きごてを弄ぶネネが立っていた。
ヴァレリア「……目が覚めたようね、このあほ男」
ユウサク「ヴ、ヴァレリアさん……? なんで俺、繋がれて……」
ヴァレリア「黙れ! どうして私がレアにあんな辱めを受けている時、助けなかったの!? なぜあんな顔……あんな、いやらしい顔で私を見ていたのよ!!」
ヴァレリアの怒りは頂点に達していた。四天王レアに弄ばれ、口腔内を蹂躙されたあの屈辱。それを最も見られたくない男に、あろうことか「生唾を飲み込んで凝視」されていた事実は、彼女のプライドを完膚なきまでに粉砕していた。
ネネ「……いいわよ、ヴァレリア。言葉で言っても無駄な生き物なんだから。これ、ちょうど熱し終わったわ」
ジ、という嫌な音と共に、ネネが真っ赤に焼けた鉄の棒をユウサクの胸元に押し付けた。
ユウサク「ぎゃああああああああッ!! あつい、熱いって!! 悪かった、俺が悪かったから!!」
ネネ「……ふん。あんた、それくらいじゃ死なないってことくらい、もう気がついているわよ。空っぽの器のくせに、生命力だけは異常なんだから」
ネネは冷淡に言い捨てると、次の「道具」をヴァレリアに手渡した。
トロール姫とビビの「教育」
ヴァレリア「肉体を痛めつけるだけじゃ、この男の性根は治らないわ。……だから、最高の『教育係』を用意してあげたわよ」
ヴァレリアは既にアナトリアの王に話を付けていた。
『ユウサクは魔王軍と内通していた反逆者であり、更生のためには徹底した肉体的教育が必要である』と。
扉が開かれ、あのトロール姫が姿を現した。岩のような肌と巨大な牙。彼女はユウサクを見ると、その巨大な指先を舐め回して下品に笑った。
ユウサク「ひ、ひぃぃ……っ!!」
蹂躙劇が始まった。
夜通し続く、トロール姫による暴力的な身体接触。ユウサクの体液を、尊厳を、全てを吸い尽くすかのような野蛮な行為。
そして姫が休憩する合間に、さらなる刺客が送り込まれた。
ビビ「……あ、ユウサク。久しぶり」
レンチを片手に現れたのは、男の娘ビビだった。
ビビは冷めたような、それでいてどこか興奮を帯びた瞳でユウサクを見下ろした。
ビビ「あんたへの恋心なんて、もう冷めちゃった。でも、極悪人の『教育』を依頼されたからさ。あたしの性欲処理に、ちょっと付き合ってもらうよ」
ビビはそう言うと、かつての「天使」の面影など微塵もない手つきで、ユウサクを組み敷いた。
男の弱点を熟知した整備士の手。一晩中、ユウサクの「穴」を掘り続け、執拗に弄ぶビビの奉仕。
ユウサク「うっ、ううっ……。なみだが、涙が出る……おしりが、お尻がぁ……っ」
ユウサクはうわ言のようにそう呟き、絶望の涙でシーツを濡らした。
一ヶ月の無間地獄
姫が襲い、ビビが掘る。
その後、また姫が乱入して全てを吸い取っていく。
トロール族の暴力的なまでの生命力と、男の娘ビビによる緻密な陵辱。
その二重奏による無間地獄は、まるまる一ヶ月間、止まることなく続けられた。
ユウサクの瞳からは完全に光が消え、その肌は一ヶ月の間に数回は剥け落ち、再生を繰り返した。食事も排泄も全てが管理され、ただ「教育」されるだけの家畜以下の日々。
そして今日。
ようやく首輪が外され、ユウサクは独房の外へと放り出された。
ユウサク「……あ……」
久々に浴びる太陽の光は、あまりにも眩しすぎた。
ヴァレリアとネネは、そんな廃人のようになったユウサクを冷たく、あるいは満足そうに見下ろしていた。
ヴァレリア「少しは反省したかしら、あほ男」
ユウサクは答えなかった。ただ、震える手で自分の尻を抑え、空を見上げて力なく笑うだけだった。
(第十三章 第七話 終了)




