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異世界に精通している私達はたとえ時空のおっさんから協力を求められても動じない④  作者: さえ
終章 それぞれの世界で

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 やっと言えた。でも待って、この後ってどうしたら良いんだっけ?告白とか久々過ぎてどうしたら良いのか分からない。雄真も同じで帰還出来た勢いで伝えてくれたのだろうがきっとその後の事を何も考えてなかったに違いない。照れくさそうにほっぺなんか掻いちゃって、変な沈黙が気まずい。


「おはようさん!」


 ドアの開く音と同時に店内に飛び込んでくる老人の声に、私も雄真も大袈裟なくらいびっくりした。マンガだったら心臓が飛び出したイラストで表現されるやつだ。


「さ、笹口さん、、おはようございます」


 何とか平静を装って雄真は常連に挨拶を返す。笹口は私から数席空けてカウンターの一席に腰を下ろした。


「笹口さんもトーストどうですか?」

「食うに決まってるだろ!」

「はいはい」


 雄真が接客を始めたので私も大人しく食事を再開する。正直このタイミングでの常連の登場は助かった。


「しかし、ちゃんと二人とも帰って来れてて良かった良かった!」


 雄真相手に笹口は世間話を始めるものと思ったが、出た言葉に驚いて私も雄真も笹口に注目する。


「小野君も心配してたんだよ。だから後で様子見ておくからって言って帰したんだけどね」

「笹口さん?何言って、、」

「何ってマスター、さっき向こうで会ったろ」


 すると笹口はわざとらしく咳払いをすると「そろそろ宜しいか」と言い出した。


「あー!そうだ!あれ笹口さんの声だったんだ」

「あ!なんか聞いた事ある声って、、。じゃあ、あの時の老紳士は」


 笹口はニコニコ笑顔で自分を指さしている。


「待って、えっと、笹口さん?は時空のおっさんって事?」

「そうそう。海外飛び回っておった頃良く使われててなあ。今回は超久々にお呼びがかかって、そうしたらマスター達が電車ん中いるんだもんよ、もうびっくりよ」


 まさかこんな身近に時空のおっさん経験者が居たなんて。しかも小野の帰還を担当するなんて、世界は広い様で狭いのかもしれない。


「小野さんは、無事に?」

「ああ、なんの問題もなく」

「良かった」


 これで小野はちゃんと自分の世界を取り戻せたんだ。今頃、亡くなった奥さんや親友さんに沢山話かけてあげられてるだろうか。


「マスター、トーストはまだかい?」

「笹口さんがいきなり衝撃的な事ぶっこむから。すぐ準備しますからお待ち下さい」


 雄真は笹口のモーニングの準備に取り掛かる。これでは送迎は無理だろう。そうなるともうそろそろ出勤を始めないと間に合わない。私は残りのトーストに齧りつくと少し冷めた珈琲でそれを流し込んだ。


 カウンターの椅子から立ち上がり身支度を整えていると笹口用のプレートを持った雄真がカウンターから顔を上げる。


「行くのか?」

「うん」

「悪い、、」

「いいのよ、それじゃ」

「気を付けてな。遅くなるなら連絡してくれ」

「うん、ありがと」


 私は椅子の背もたれに掛けてたマフラーをしっかりと巻いて「珈琲屋」を後にした。風に吹かれると珈琲の香りと小野の香りがたまに鼻に届くから歩くのも悪くないなと思えた。


End


ここまでお読み下さいましてありがとうございました!

異世界物として書かせてもらいましたが都市伝説な内容に近かった今作は如何だったでしょうか?作者はメインカップルをやっとくっつけてあげられて達成感を味わっております♪

(雄真にはちょっと意地悪をしすぎたかなと反省もしております笑)

次はザ・ファンタジーなキャラをメインに出来たらなと思っておりますので、良かったらまたお付き合い頂けますと嬉しいです♪( ´▽`)





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