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翌日はいつも通り「珈琲屋」で食事を済ませると雄真の車へ乗り込んだ。私が助手席で小野は後部座席へ、当然雄真は運転席だ。皆が乗り込むと私は後ろを振り返り小野に包みを渡した。
「小野さん、はいこれ!私と雄真からです」
「なーにー?」
「邪魔になったら俺が貰うんで気にしないで下さいね」
小野は包みを開くと中身を取り出して目を丸くしている。
「手袋?」
「今日は山に向かうんで素手じゃ寒そうだって千歳が言うもんで」
「雄真も守ってもらったお礼がしたいって言ったじゃない」
「もー、二人とも本当に良い子たちなんだから!ありがとう!」
小野は早速手を入れて暖かいと言っている。喜んで貰えたようで良かった。
「お礼に今日は何でも買ってあげちゃう!」
「それは良いっす」
「ええ、結構です」
「えー」
もうお約束なやり取りを楽しむと雄真は秋保に向けて車を発信させた。世の中は週の始まりと言うだけあって道路には仕事に向かうのか車が多かった。それでも雄真の道の選択が良いのか大きな渋滞に巻き込まれることも無く車はスムーズに進んでいく。
「雄真君、疲れたら運転変わるから言ってねー」
「こっちの免許ないでしょう」
「そうだった」
「刑事さんが無免許運転するわけにはいかないものね」
「千歳は変わってくれてもいいんだぞ」
「ペーパードライバーですけどそれでも良ければ?」
「今度は僕が恐怖のドライブを体験することになるのか」
年も近いだけあって私達はもうすっかり打ち解けて気安い関係になっていた。年上と言うが、小野の雰囲気かそれとも彼が工夫してくれているのか、気負わずにいさせてくれるのはありがたかった。
「そう言えば小野さんって幾つなんですか?」
「年齢?三十八だよ」
「小野さんの世界はここより五年先なわけだから、、」
「この世界に合わせたらタメっすね」
「だねー。だから初めにフランクにしてねって言ったでしょ?」
同じ世界線に生まれていれば同級生だったんだとぼんやり考えていると最初の目的地の秋保大滝に到着した。




