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今この世界に迷い込んでしまっている人達を帰すと決意した私達は早速行動計画を立て始めた。
「今回は電車が鍵みたいだから俺は打ち合わせ場所と食事の提供くらいしか出来そうにないな」
「じゃあ、朝晩とここで食事しながら情報共有を今回もするって事でいい?」
「何それ楽しそうだね!」
これまでの転移者とも帰還まではそうやって行動方針を決めたりしていた。私や雄真にとってはすっかりお馴染みの展開だが小野にとっては新鮮で楽しみな事のようだ。この世界に縛られるようになって知り合いもなくきっと孤独だっただろうからそれを思うと食事を共にすることだけでも役に立てるような気がする。
「それじゃあ、僕は当面千歳ちゃんの通勤に同行させてもらおうかな」
「千歳は通勤時にその社畜さんをよく目撃してるんだもんな。千歳と同行して電車乗れば遭遇する確率も高いって事っすもんね」
「でも、その社畜さんを最近見かけなくなったのよね」
思えばそれこそ一月前に目撃したのが最後だった気がする。この先再び同じ電車で遭遇出来るのかは正直分からない。それを小野に伝えてもそれでも構わないと言う。
「そうだとしても手掛かりは今それしかないしね。それに現役の刑事だよ?行き帰りの護衛って事で僕が千歳ちゃんに同行するのは無駄な事ではないでしょ?」
「そうですけど、私の仕事中は小野さんはどうするんですか?」
「迷い転移者をいつも通り帰して過ごすよ。疲れたらここで珈琲ブレイクしたり、嗅覚を頼りに晴翔君を探したりね」
「当面はそう言う事でいいんじゃないか?」
他にいい案も浮かばずそう言う事で話は纏まった。気づけばかなり遅い時間になってしまっていた事もありこの日はそのまま解散となった。




