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我は神の子  作者: 横山
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 季節は冬の終わり。山と積まれた落ち葉を見るがかさりとも動かない。

「掘ってみたら怒るじゃろか?」

 本格的に寒くなる前に眠りについたいっせきとふたきの冬眠姿が見てみたくて傍のみつのに聞いてみる。

「いえ、きっと全く気付きませんよ」

「なら……」

「ですが、掘らないようにとみつのが忠告した事はお忘れなきよう。後で御山様に怒られるのは若様です」

「そうですよ、それに怒ったふたきがきっと見ていて止めなかったと喚くんですから」

 冬眠前はよく怒られていたいつきがそう言うとはちやがそれを諌めた。

「いつきよ、ふたきが怒るのはお前が羽目を外すからだぞ?そこの所は反省しなさい」

「へいへい、分かりましたよ親父殿」

 親子で言い争いを始めた二羽は少しして林の方へと飛んで行ってしまった。残されたのは坊とみつの。

「そう言えば、この間ははちやの話を聞いたが、みつのはどうやって父様(ててさま)と会ったのじゃ?」

「ふむ、そう長い話でもありませんし、彼らが戻ってくるまでの時間つぶしにでもしますか」


 私は葦ヶ原の生まれでして、両親と兄と姉、五羽で暮らしていました。その頃にはもうどこにでも鬼がおりまして、隠れるように送る日々でした。

 何が楽しいのか奴らは我らを散々に追いかけまわしては捕まえて行ったのです。始めに姉が、花が好きで見かける度にその香りを楽しむようなうさぎだったのですが、それがいけなかったんでしょうね、日課の散歩に出かけて戻らなかったんですよ。

 次は父、住処が見つかりまして、我らを助けるために囮になって捕まりました。

 母と兄は、いつ奴らの手にかかったのか、気づいたら私は一羽だけで葦ヶ原を逃げ回っていました。

 どうやら私はすばしっこかったらしく、長い間鬼から逃れていたのですが、なかなか捕まらないことに腹を立てた奴らが私の逃げ込んだ繁みに思い切り小石を投げ込んだのです。

 運悪くその一つが足にあたりまして、これではもう逃げられないと半ば諦めていた時にいっせきの案内で御山様がいらっしゃいました。

 その時にこの辺りのうさぎは狩り尽くされて、私しか残っていないと聞かされましてね。

 うん?そうですよ。この山にうさぎがいないのはそういう訳です。いえ、はちやも言っていたでしょう?全ては終わった事。昔々のお話です。

 まあ、そこで、御山様と会って初めて、ようようで鬼どもに対する恨みが湧きまして、そのままお供に加えていただいたのですよ。おや、どうやらはちやのお説教も終わったようで、この話はこの位で。

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