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少々残虐な描写がありますので苦手な方はお気をつけください
突然に世界は閉ざされた。
本殿とをつなぐ扉は姿を消し、会えるのは両親が許可した相手のみ。
外に出たいと訴えればどうか諦めてくれと慰められた。
「何でここから出てはいけんのじゃ?」
「外には怖い人間がいるかもしれないんだよ」
「人なんてそれぞれだと、良い者もいれば悪い者もいるんだと言ったのは父様ではないか!」
「あまり困らせないで、坊やが大切なの。わかるでしょう?」
「母様……」
神域の中する事と言ったら同じ様に閉じ込められた神使達と遊ぶ事くらいで、今日はかくれんぼの日。
「はちやみーつけたっ!」
藪と同化していた山鳥の背を後ろからつつく。
「おや、ついにやられましたな。若様は良い目をお持ちになられた」
見つかったはちやは嬉しそうに笑った。ここに閉じられてから初めてかくれんぼで全員を見つける事ができたので、嬉しさもひとしおだ。
「では、約束通りに御山様と出会った時の話をしましょう」
葦ヶ原は周りから少し窪んだ地にあり、何時しか流れ込んできた悪い気が悪鬼へと姿を変えました。
一本角を持つその鬼は周りの草木を荒らし、動物を狩り、近くの村を襲い、それを怨んだ念がまた葦ヶ原へ溜まり新たな鬼を生み出して、少しづつ数を増していったのです。
私はその辺りの鳥の祖でして、我が子や孫を追い立て、なぶり、殺し、捨てる鬼どもを探しては誘い出し、一匹づつ目玉をえぐり出しておりました。
え?はい、めっくり玉を、はい、くちばしで、刺したり隙間にねじ込んだりして、えぐり出して。
その後?底なし沼に誘導したり、熊の所へ連れて行ったりしましたよ?
こら、いつき!余計な事を若様に言うのは止しなさい。
こほん、そんなある日、私はいつもの様に森に入ってきた鬼にかかりきりになっていたのですが、奴ら、事もあろうに留守の隙を狙い我が巣を襲ったのです!
つ、連れ合いは鬼の手にかかり、卵は一つ残らず潰されておりました……。ふふ、ありがとうございます。もう千年をとうに超えた昔の話ですからね。
悲しみに暮れていた折、いつきが一柱の神様を連れて来たのですよ。はい、それが御山様、父神様です。
気の抜けて何も出来なかった私に代わり、連れ合いと産まれなかった子等の為に墓を作って下さって、そして、ここの鬼を退治しに来たのだとおっしゃって、それを聞いた時に必ず力になると誓ったのですよ。




