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ゴブリンは敵に入りますか?④

ゴブリン

RPG等でおなじみの初心者用モンスター

小鬼をモデルにしており戦闘能力は低めに設定されている


ずしん…また一歩シャルルに詰め寄るゴブリン

俺の知ってるゴブリンはずしん、なんて音を立てて歩いて来ねーから!


目の前にある四メートルのこいつはどちかというとギガンテス

しかも三回くらい進化したやつだ

シャルルは完全にフリーズしている。立ちすくんで動けない


「逃げろーっ!!」


俺の叫び声に

はっ、と我に帰りダッシュで駆け出すシャルル、振り下ろされたゴブリンの攻撃で先刻まで立っていた場所に爆煙が立ち上り、大きくえぐれる。


必死に逃げるシャルルをゴブリンの投げた戦斧が襲う!!


「シャルル、横に飛べっ!」


よろけながらも左に避けるシャルルの横を戦斧が通り過ぎ、樹を真っ二つにへし折る。


近づいてぶん殴り、離れればトマホーク


見事な戦法と感心するがどこもおかしくない。序盤の敵じゃねーよ

ゴリラやイケメンは雑魚みたいな口ぶりだっただろ!どういうことだよ!


トマホークの射程から外れたのかゴブリンが走って追ってくる。挙動は鈍いが歩幅がでかい!シャルルと移動速度はほとんど変わらない。

はあっ、はあっ、と吐息をあげながら息を切らし始めるシャルル、顔が真っ赤で汗だくだ。


「あの岩に隠れよう!」

「え?で、でも…」

「いいから早く!」


岩陰に滑り込んだシャルルに小声で続ける


「静かに深呼吸をして、目を閉じて呼吸を整えて!」

「はいっ!」


小声で返事をする


「草木の呼吸に耳を傾け、自分の呼吸を合わせるんだ、ゆっくりと…」

「すぅ…はぁ…すぅ…」


役者の卵であるシャルルは素人である俺のアドバイスを素直に聞き、俺の背景化能力を吸収してゆく…


わけない

俺のアドバイスで、彼女はただ落ち着き、気配を殺しただけである。


だがそれで十分


ずしん…

ハーッ…ハーッ…と不気味な呼吸音を上げながらゴブリンが岩の上を通り過ぎる。

ゴブリンの唾液が岩を伝い、シャルルの首筋に落ちる。が、シャルルは微動だにしない。

恐ろしい集中力…流石は役者の卵である。


おそらくあのゴブリンは動くものしかよく見えてはいない

あの身長、樹の上で座っていた俺たちが見えなかったはずはない。にもかかわらず樹の下で、シャルルがえいおーするまで攻撃をしてこなかった。

さらに立ちすくんで動きが止まっているシャルルにまともに攻撃を当てる事も出来なかったのだ。


ゴブリンが通り過ぎてゆく…

一か八かの作戦だったが、このまま逃げ切る事は難しかった。上手く行ったようだ…


ガサガサッ


シャルルの足元からウサギが元気にぴょん、と出てくる


おいいいいいいい!!!!!

確かにウサギが見たいとは言ったがこのタイミングはねーよ!!!!


ゴブリンが後ろを振り向き、斧を振りかざす!

シャルルも覚悟を決め俺を構え、飛んでくる戦斧を迎え撃つ!


俺はもういい

一度死んでるし、この姿だ。

砕け散っても悲しむ人もいないだろう。


だがシャルル、鷲宮 沙良は違う

優秀な役者の卵である彼女がこんなところで死んでいいワケがない

おそらく沢山いるであろう彼女のファンが悲しむ


守りたい、なんとしても


轟音を立て襲いくる戦斧をへろへろと力なく対撃するシャルルの攻撃


自由に動けぬ俺には祈る事しか出来ない

だからせめて意志を乗せる。


シャルルの攻撃に俺の意志を!

こいつを倒す!シャルルを守る!

渾身の意志を!


ー刹那

眩い閃光に包まれ、森を、敵を、俺たちを、光が全てを飲み込む。


目もくらむような衝撃に俺も、シャルルも後ろにぶっ飛ばされ、岩に叩きつけられる。


な、何が起こったんだ…?


目の前にはゴブリンの投げた戦斧の残骸…そして拡がる亀裂

数十メートルに渡り地面に出来た亀裂の先には真っ二つになったゴブリンがいた。


煙をあげ一枚のカードになるゴブリン

あれが討伐の証だろうか。

シャルルは今の衝撃で気絶している、よかった…俺もどっと力が抜ける。

今の攻撃、よくわからないが俺の魔剣としての力であろうか、とにかく疲れた。

意識が白く染まってゆく…


ゴブリンをたおした!






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