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吸血少女ののんびり気ままなゲームライフ  作者: 月輪林檎
吸血少女と邪神?

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皇帝の変化

 七色の世界に存在する球体から力を吸収していた私は、世界から色が失われつつあることに気づいた。球体から溢れ出している分の力は完全に吸収しつつあるということだ。

 問題は球体からほぼ無限に溢れ出している力の方だ。この力をどうにかしないと、また世界は七色の異神の力で満ちてしまう。だから、ここからどうにかしないといけない。

 やるべき事は吸収ともう一つになる。そう侵蝕だ。純色の異神や七色の異神がやっていた事を私もやる。そのために必要になるのは、私の血だろう。赫夜刀に閉じ込められていた血液を球体内部で放出する。

 球体が壊れるだけかもしれないけど、それならそれで力を失わせられるかもしれないから良い。最善は私が全てを吸収して完全に消失させる事だと思うから、なるべくなら吸収しておきたいけど。


 放たれた血液は球体の中に満ちていく。私が吸収した分の空いた場所を新しい力ではなく血液が満たしている感じだ。世界が塗り替えられていく。私の力が世界に満ちる。ナイアルラトホテプも特に大きな反応を示さないから、間違いではないと思う。力を削ぎ、力を生む空間を奪う。

 球体は私の血液によってたぷたぷになっていた。


「これで良いかな……」


 正直これが正しかったのかは自信がない。でも、ここの力を全て上書き出来ているのは確かだ。新たに生み出されている力は私のもの準拠になっているから。

 こうして世界を奪った事で、私が持つ世界と繋がりを得る。世界が振動し、私の力の形がある世界と合わさった。世界は変化し、空に大きな球体が浮かび、球体から血液が流れ落ちていくちょっと変わった世界になった。


「これも私の力の形なのかな? まぁ、いいや。ナイアルラトホテプ。これで良いんだよね?」


『肯定』


 ナイアルラトホテプは、私の中に入っていく。


「ナイアルラトホテプ? 大丈夫?」


 ナイアルラトホテプは、ここから皇帝を倒しにいくものだと思っていたから、私の中に入ってきた事に驚いた。何か問題があったのかもしれないと思ったからだ。


『肯定』『疲労』


 ナイアルラトホテプは疲れたから、私の中で休むらしい。それなら、ひとまず安堵出来るかな。

 取り敢えず、ここで出来ることはなくなったので、私も元の世界に戻る事にした。血液の扉を通って世界を超える。

 私が現れたのは、さっき通ってきた本来七色だった空にある広がりだった。

 そうして雷が広がる戦場に戻って来た。雷が広がる理由は、ソルさんの鳴神だ。鳴神と閃断刀を持ったソルさんはシキドウジと一緒に皇帝と戦っている。

 そして、一つ気が付いた事があった。それは、皇帝の姿が変わっている事だ。身体の一部が割れて中身が出て来ている感じだ。リリィルーナの流星群のような隕石が来るけど、それも皇帝を受け止めている。それでいてダメージがないみたいだ。


「リリィルーナ」


 ひとまず、シキドウジとソルさんで皇帝を押さえ込む事自体は出来るみたいなので、リリィルーナに現状を確認しながら、血液兵を増産し、皇帝に向かわせる。皇帝が対処するものを増やす事で処理能力を落とすつもりだったけど、血液兵では相手にならない。私よりは弱いから。


「どうなってるの?」

「あの空のが血に染まっていくのを見た皇帝が発狂したの。力が奪われるって。奪ったのは、ハクでしょ?」

「うん。力の源流を奪ったの。だから、あの先にあるのは私の世界だね」


 私の世界と繋がる空の広がりからは、血のようなものが滴り落ちている。それを見て一つ疑問が浮かんだ。


「世界を繋ぐ扉が塞がらない……? いつもは純色が塞いでるけど、今回はそういうものじゃないから? いや、私の意思で閉じられるか」


 私は空に広がる血のゲートに手を伸ばす。そして、そのゲートを閉じるように意識を向ける。すると、少しずつゲートを閉じていく。


「これで問題ないかな。それで、発狂してからどうなったの?」


 ひとまず、皇帝にゲートから世界に入られる事を防ぐ事は出来た。それは私の力を奪われる可能性を消す事が出来たという事だ。もしかしたら、本来は力を奪われるのが正規のルートだったのかな。ソルさんとシキドウジが足止めをしてくれたから、皇帝が私の世界に入り込むチャンスを潰してくれた。

 だから、ここからは力を消費し続ける皇帝を倒すためのヒントを得る必要がある。それが今の状態にあるのかもしれない。


「恨み言を私達に叫んだと思ったら、頭が割れたの。そうしたら、あんな七色の身体が出て来たの」

「それだけ? 他に何か起こってないの?」

「うん。攻撃してくる方法が直接的になったくらい。でも、二人とも平然としているから、特に大きな問題はないみたい? 障壁もなくなったよ」


 確かに皇帝の攻撃は物理攻撃に寄っている。その全てをソルさんとシキドウジは避けているから、実際何も問題がないのかは分からない。そして、障壁が消えたのは、リリィルーナの流星群で分かっている。

 周囲の異神達にも、僅かに変化がありそう。ちょっと強くなっているのか見た目が強そうになっているし数も増えている。

 まぁ、皆なら問題ないけど。


「私も皇帝を攻撃しないと……って、思ったんだけど、ダメージが通ってる感じある?」

「ない。あの人の剣でも怪我を負ってる感じはないよ。でも、足止めは出来るみたい?」

「ダメージがない……」


 現状、ソルさんとシキドウジの攻撃は何度も当たっている。当たっているからこそ、皇帝が倒れるくらいのダメージ量は稼げているのではないかと私は思った。だって、ソルさんの攻撃力は馬鹿高いから。

 つまり、今の皇帝は特殊ギミック系のボスになっている可能性があるという事だ。ソルさん達には悪いけど、少しだけ皇帝の動きを見させてもらう。何か外から見ていた方が気付くものがあるかもしれないから。

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