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僕らの絆ものがたり  作者: 仙夏


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7/12

07

最近、涙もろくなったアルは、すぐに涙を流し、僕が頭を撫でると子どものように僕にすがり付きながら眠りについた。

僕は、引き出しから小瓶を取り出してアルの頬に付けた。

ロル 「…勇気の涙、完了。」

次は、思いやりの髪。

僕は、アルを寝かせてメルを見た。

どうして目覚めないんだろう…

僕は、メルの頬に手を当てた。

前より痩せてきたのがこれだけでも分かる。

ロル 「…」


次の日、僕は授業の後、図書室で思いやりの髪について調べていた。

ロル 「…あった。満月の夜、生まれた女の子…また満月…」

満月に生まれた女の子の条件はメルにも当てはまる。

ロル 「破れていて続きが分からない…」

他の本を探しても見つからず、部屋に戻ると、アルも眠っていた。

僕は、アルの机に目を遣った。

ロル 「あっ…」

思いやりの髪についてのレポート…

僕はこっそりそのレポートを自分の机に仕舞った。


次の日、授業を受けていたときだった。

校長先生の鏡が現れ、校長先生が現れた。

校長 「すみませんが、ロルをお借りします。ロル、一緒に来てください。」

校長先生の後に続いて鏡を通ると医務室の扉の前に出た。

校長 「…マリーが、メルはもう目覚めないかもしれないと。」

ロル 「えっ…」

医務室に行くと、マリーがメルの体を診ていた。

マリー 「…」

校長 「マリー、どうですか?」

マリー 「…原因が分からないのです。なぜ、眠り続けたままなのか…」

アルは、メルの隣で泣いていて、僕は急に頭が真っ白になりその場で倒れた。


目が覚めると夕方になっていて、窓から見える空は赤く染まっていた。

ロル 「っ…」

僕の右手はメルの左手を握っていた。

アル 「…ロル。」

アルは、僕のもう片方の手を握っていてその手をトントンとした。

ロル 「アル…僕…」

アル 「…僕、もう限界だよ。メルが居ない世界なんて耐えられない…」

アルは、初めて弱音を言った。

こんなにも弱弱しいアルを見るのは両親が亡くなって以来…

ロル 「…アル。」

アル 「…ん?」

ロル 「思いやりの髪について教えて。」

アル 「…ロル、最近何を調べているの?」

ロル 「実験で使うんだよ。」

アル 「…そう。思いやりの髪なら、前に僕がまとめたレポートがあるよ。僕の机の上にあるはず。」

ロル 「時間が無いんだ。教えて。誰の髪?」

アル 「…それは…満月の夜に生まれた女の子。そして、生まれたときに手のひらに三日月の印があった子だよ。」

ロル 「生まれたとき?」

アル 「…メルは、生まれたときにその印があったみたい。両親から聞いたことがある。」

ロル 「じゃあ、メルの髪…」

僕は、メルを見た。

ロル 「メル。助けるから。」

僕は、メルから髪を一本もらって立ち上がった。

アル 「…ロル。どこに行くの?」

ロル 「もう少し実験の材料が必要なんだ。探してくる。」

僕は、医務室を飛び出した。


アル、メルと来たら、次は僕だと言いたいところだけど…指輪なんか持ってないし…

僕は、誰も居なくなった図書室で夜まで本を探した。

ロル 「無いか…アルに聞いたら流石に怪しまれそうだし…」

僕は仕方なく部屋に戻った。

椅子に座った瞬間、突然ノックの音が聞こえ、ドアを開けると校長先生がいた。

校長 「ロル。医務室に居なくて良いのですか?」

ロル 「そ、そうですね。」

校長 「アルが心配していました。ロルが危ないことをしていないかと。」

ロル 「し、していません。」

校長 「…なら、良いのですが。何か調べものですか?こんなにたくさんの本を集めて。」

ロル 「は、はい。絆の指輪というものを探していて…」

僕がそう言うと校長先生は顔をしかめた。

校長 「…なぜ、それが必要なのですか?」

ロル 「い、いえ。上級生が話しているのを聞いて、気になっただけです。」

校長 「…ロル。上級生でも、その指輪のことは知らないはずです。」

廊下から話し声が聞こえ、校長先生は部屋に入ってドアを閉め、僕を椅子に座らせた。

校長 「絆の指輪は、本当に仲の良い者たちの絆を引き裂くものです。昔、一部の教科書には載っていましたが、最近では教科書からも消え、授業で教えることなどしていません。本当は、どこで知ったんですか?」

ロル 「…」

校長 「ロル。」

ロル 「…アルが閉じ込められていた建物の中に本があったんです。その本に書いてありました。」

校長 「…その本は?」

ロル 「…これです。」

僕が積み上げられた本の中から一冊を引っ張り出すと、校長先生はその本を取って自分の懐に仕舞った。

校長 「…これは、私が預かっておきます。」

ロル 「…」

校長 「アルが寂しがっていましたよ。一緒に寝てあげてください。」

ロル 「…はい。」

校長先生が部屋を出ていくと、僕はベッドに横になった。

絆の指輪…それが見つかれば僕はメルとアルを助けられるのに…

僕は、指輪のことばかり考えてしまい、そのまま眠ってしまった。


僕は森を歩いていた。

雨上がりの夕方。

なぜか僕は穴を掘り始め、土の中から何かを見つけ出した。

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