第18話 悪党退治(あくとうたいじ)
【短編】で投稿した『ぼくは、幻聴に恋をした(改)』を【完結版】として連載投稿開始いたしました。完結しておりますので、最後まで楽しんでいただければ幸いです。
ちなみに、第1話は、【短編】と同一の内容になっております。前作を読んでいただいた方は、第2話からお読みいただいても大丈夫です。まだの方は、第1話からお読みいただけると、より楽しめると思います。
ヒトシさんたちとの作戦会議で、ぼくらは三つにわかれた。
ぼく、ヒトシさん、それとヒトシさんのメンバーから戦闘特化型のキリトさんの三人が城へ向かうことになった。
すでに、ケインさんともう一人の方が城にて、ぼくの潔白を晴らそうとしているが、てずこっているらしい。
脱獄もさることながら、牢屋を壊したのがきいているらしい。
ぼくが、身の潔白を証明する方が早いと思われること、それと、ケインさんの素性がばれていること、排除したい大臣たちからの武力攻撃を予想して、パーティーの責任者と武力特化型で乗り込もうとなったのだ。
「でも、ここから、城まで、だいぶあります。時間がかかってしまいます」
「ホーリー俺たちを誰だと思っている」
「飲んべぇ」
「昼行燈」
「女にだらしない」
「てめら、やかましい!!ゴホン。俺は勇者パーティーを率いて20年に」
「えっ!?そんなたってんの?」
「知らなかったの?」
「だってよ。そんなにやってんのに、ダブロフに先越されてんの?大丈夫かよ、うちのリーダー」
「お前は、先に死にたいのか」
「もめないでください。ヒトシさん!それより今は一刻を争います」
「そうだった。」
「ケインちゃんだってやばいよ」
「そうだ!いいか、ホーリーうちには性格は悪いが、イケメンのイケ好かない魔法使いがいる。コイツに俺、お前、キリトを城へ送らせる。一瞬だ!」
「初めまして、ホーリーさんイケメンでイケ好かない、乗合馬車の御者みたいなことをさせられる魔法使いのお兄さんです」
「はっはじめまして。『魔法使いのお兄さん』?」
「そうです。コイツの知り合いは、みな等しくこいつみたいにクズばかりなので、なのる名前をもちあわせておりません。あじからず。だから、『魔法使いのお兄さん』で結構です」
「はぁ…」
前にも思ったけど、ヒトシさんのパーティーは個性豊かな方ばかりだ。
うん、そう思おう。
「嫌味な奴だぜ。それから、あとはお前に人選を任せるが、残りはふたてに」
「一つは、キツネ退治の動向を探る係。これは一人いればいいでしょう。もう一つは、あの大臣に張り付く隠密に一人。中間地点で、全員の動向を順次に把握する司令塔には、わたしがやります」
なんて、『リーダー』っぽいんだ。
凄い。
「連絡係は、ウィングに頼んでください。うってつけのハズです」
「あわかりました。そうしましょう。では、今の班分けで、各自の健闘をいのります」
ぼくらは、それぞれの目的地にむかった。
『魔法使いのお兄さん』は、瞬く間に、ぼくら三人を城内の一角にとばした。
キリトさんは、元衛兵で城の構造に熟知していた。
「俺の采配はさすがだろ」
「ジジぃ、俺の経歴、忘れてたろ」
「…スマン」
「はぁ、だから、アイツが影のリーダーだと内外とはずに、揶揄されるんだ」
「ハぁぁ?おい、キリトちょっと待てや。今風のイケメンだからっていいきになるな」
「ちょっと、二人とも静かにして」
「なんだょ、ジジぃは女にもてるだけじゃなく、ケインちゃんのことを『女の子』と見抜いていた
俺を面白く思ってないんだろう」
「ハぁぁぁ!ちがうね!おれは」
もう、やめさせないとばれちゃうよ。
「オイ、そこのおっちょこちょいトリオ、潜入ひとつ満足にできないのか」
その声は、ダブロフ!
ばれた!
「あのイケすかない魔法使い野郎、わざと近いところに飛ばしやがったな」
「ジジぃをやっちまう好機だと考えたんだろう。アイツは、あぁぁ、貧乏くじかよ。このチーム分け」
「えええええええええええええええええええええ!」
「ホーリー、残念だったな、とりあえず、デキるとこまで頑張ろうぜ!」
キリトさんは、大振りでダブロフにとびかかった。
「ああっ、そんな大振り」
「ザンネン!!お前を避けて逃げるためだ!」
ダブロフの構えた手前で、天井ちかまでジャンプした。
そして、クルクルとみごとな前転し、着地したまま即座に走っていった。
「わるいな、二人とも俺は、先に逃げるぜ」
「キリトのヤツ。前にサーカスでアクロバティックなことやってたった言ってよな!?」
「ハハハハハ。やられましたね。ヒトシさんで、どうしますか」
ぼくらが、とほうに暮れている間、ダブロフは怒鳴り散しながら、侵入者だ!と衛兵を集めた。
「やばいな、どうするホーリー」
「やるしかないです。ぼくたちふたりで」
「ナナコさんじゃなくてわるかったな」
「はい。ナナコさんなら百人力です」
「オイ!」
「でも、いまは、ナナコさんと再会するまで、力をかしてください」
ぼくは、集まりつつある衛兵に切り込んでいった。
ダブロフは、ぼくが短剣をかまえて突進してくることに驚いていた。
むかしのぼくなら、できなかった。
ダブロフは、集まってきた衛兵たちに邪魔されて上手くかわせなかった。
ぼくは、ままよと一息にダブロフの真上に剣を振り下ろした。
カキンと音がした。
ぼくの剣、はダブロフをかすめ、石の床にあたった。
傷を負わすことはできなかったが、効果はあった。
ダブロフの股間は濡れていた。
「おめえらの大将は、うちの若大将が討ち取るぞ!いいのかぁ!!執務大臣がカンカンになるぜ」
「なっなぜそれを」
「お前の素性はとっくにお見通しだダブロフ。お前の手柄のワケもな」
ぼくは、頭にちがのぼっていた。
ナナコさん、ケインさん、セリーナ王妃様のことも影で糸を引いていたんだ。
ミンナ、コイツが。
ぼくは、剣を上段に構え振り下ろした。
ダブロフを亡き者にしたい。
カツテノ恨ミヲ。
カキンと剣がはじかれた。
「オイ!おいおい。やり過ぎだ。ホーリー!」
ハっとした。
なにかに心をのっとられていた。
「大丈夫か?シッカリしろ!戦っているときは、常に冷静になれ!」
「はっはい。スミマセン」
「衛兵ども、おとなしくしろ!コイツを助けたければ、国王と執務大臣がいるところへ案内しろ!!」
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