祭祀
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祭祀
湖は、広く河原が続いていたが、平地が僅かに広がり直ぐ山の森が迫ってるような地形だった。
童子には、意識出来なかったが、男体山という山が迫ってるとの話だった。
平地の手前に小屋が立ち並んでいたが、その奥に広場があって大きな小屋が立っていた。
手前には、柱が4本あってかなり広い。
童子は、男の導きによって、大きな小屋に向かった。
すると小屋の方からドン、ドン、ドンという音が響いてきた。
童子は、こんなに音が響くのは変だと思った。
小屋の中に入ると、中には真ん中に火が焚かれていたが、誰もいない。
小屋の先には壁のようなものが無く、森が迫って来ていた。
と、その先に階段が出来ていて、小さな祠が立っていた。
そこは高床式になっていて、手前は板張りの壁になっていて周りは草で隠されるようになっていた。
そこで男は、童子だけをいざない、階段を登ることを指示した。
中に入ると、女が床には足を叩きつけ、ドン、ドン、ドンという音がなっている。
その女が一人だけのようだ。
その先には、机のようなモノを載せられる台があって、稲の束が置いてあった。
その女性は、童子に気が付き、踊りをやめて、台の前に座った。
童子は、立っていたが、その女が、板敷きの床の上に座るように誘った。
「童子様、よくお越しくださいました。私は、宇都宮の巫女の従者で、この祠の管理を任されている祭祀です。」
童子は、驚いたが、その挨拶に答えた。
「童子です。宇都宮の巫女様から言われてやってきました。」
「山登り、きつかったでしょう。」
「いや男の人に気遣っていただきなんとかこれました。それより祭祀様は女の身でよくこのような山奥に来られましたね。」
「はい、私は日光のものです。宇都宮の女ではありません。山に離れています。それにこの男体山は聖地なのです。
ですから祭る必要があり、宇都宮の巫女様からの指示でこの祠を作りました。
童子様は、巫女様の使いなのでこの祭殿をお見せしました。」
童子は、男体山の存在は理解していたが見えてないので理解は出来なかった。
聖地という言葉にも仏教を習ってきたものとして、違和感があった。
「先程の小屋に戻り、ゆっくり話をいたしましょう」
祭祀は、立ち上がり、童子を誘った。
大きな小屋の中には、男を始め従者のような者たちが集まっていて、食事の用意をしていた。
童子は、男体山について色々教えてもらった。
山の姿や頂上に小さな祠がある事も教えられた。
自然神を祀ることの雄大さに童子は、感心したのだ。




